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2008年04月04日
 ■  第67回 ダニエル・ピンク氏 FコミュVideocast
今回もスペシャルゲスト アメリカ人ジャーナリストのダニエル・ピンク氏をお迎えしています。第4話はピンク氏の著書「ハイ・コンセプト」のお話では最終話となります。
「情報化社会」から「コンセプチュアル社会」、つまり、既成概念にとらわれずに新しい視点からも物事をとらえ、新しい意味づけを与えていくという流れ「第四の波」の時代にあって、これからの成功者と脱落者を分ける3つの「自問」の後、我々が身につけていきたいハイ・コンセプトでハイタッチな「6つのセンス」が新しい時代に不可欠な感性である。これらは誰でも身につけることができる資質であると語っています

■ 第4話 「6つの感性」に成功の鍵が…

— 求められる能力の変化
— 「6つの感性」とは
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— 「ビジネスマンを脅かす自動化の波」

さて、これまで論じてきたことを考え合わせてみよう。自分自身のキャリアを考えてみると3つの問いかけが浮かんでくる。

この仕事を他の国の誰かがもっと安くできるだろうか? コンピュータならもっと速くこなせるだろうか? 自分の仕事は、この豊かな時代の中で本当に需要があるだろうか?

海外の方が安くできるのならその仕事は流出する。コンピュータの方が速ければ機械に取って代わられる。機能性だけで意味合いのない商品は売れない。これらアウトソーシング、自動化、意味合いを考えたとき、ホワイトカラーが行なう日常業務は非常に不利な立場にある。

これまで軽視してきた能力——特に米国においてであるが、共感性・デザイン・遊び心・創造力・全体像を描く力・相関関係が分かる力。これらがビジネスで重要になってきた。とまあ、これが「ハイコンセプト」で論じられている内容である。

— 「6つの感性」とは

つまり、必要な「6つの感性」とは「デザイン」「物語」「調和」「共感」「遊び心」「生きがい」である。ひとつずつ手短に説明しよう。「デザイン」は、既に少し触れたが、必要不可欠なビジネス資質となった。デザインのことがわからなければ、今日のビジネスでは生き残れない。

「物語」が重要なのは、今我々が選択肢の多い世界にいるからである。情報の海から何かを知るのは簡単だ。ゆえに、今大事なことは情報をどのように探すかではなく、いかに情報を整理し、感情を込めて提供できるかということだ。「物語」と言うのはそれを可能にする。マーケティングにもリーダーシップにもナレッジ・マネジメントにも入り込み、その重要性はさらに高まっている。

「調和」とは、全体像を見る力で、点と点をつなぎ、異なるもの同士を合体して新しいものを生み出す極めて重要な能力である。四つ目の「共感」は、相手の立場、相手の目線で考える能力である。人間が元々持っている能力だが、アウトソーシングや自動化しにくい点でその重要性を増している。「共感」は、販売現場、リーダーシップそして多くの医療専門職に浸透してきた。真面目さの中にも遊びの要素を取り入れ、職場に楽しさ、ユーモア、笑いが戻る。最後は、モノの蓄積でなく「生きがい」。先進経済では、生きがいの追求は重要。

人は仕事に生きがいを見出そうとする。やりがい、目的、意義を提供することで企業はもっと有能な人材を確保できる。以上の6つの能力について最後に一言いっておきたい。

次のような言い訳をする人が時々いる。
「オレは全くデザインは苦手だ。そんなのは絶対に覚えられない。これらの能力は先天性のものだ。」このような考えは間違っている。これらは元来全ての人間にある資質だ。何が起こったかと言うと、この情報社会、即ち「左脳の時代」でこれらの能力は埋もれてしまったのだ。あまり使うことの無い筋肉のように、一時的に萎縮してしまったのだと思う。だから、訓練で回復さえしていけば、これらの感性があることに気づき、人は多くの能力を育成できるのである。本書「ハイ・コンセプト」には、このためのヒントや演習が7, 80ある。仕事に必要な技術や能力が今の時代、どう変化しているかを論じるだけでなく、希望と実践ツールを提供する本である。以上が「全く新たな考え方」である。


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評定平均:(3.0)
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2008年03月26日
 ■  第66回 ダニエル・ピンク氏 FコミュVideocast
今回もスペシャルゲスト アメリカ人ジャーナリストのダニエル・ピンク氏をお迎えしています。第3話も引き続きピンク氏の著書「ハイ・コンセプト」の中からお送りします。
これからのビジネスマンを脅かす「3つの危機」-原因は「アジア・自動化・豊かさ」によって引き起こされ、その結果、「左脳主導思考の相対的な重要度が低下し、右脳主導思考の重要度がました」という。私達の生活がオートメーションやアジアといった要素に追い立てられ、豊かさによって作り替えられるとどうなるのか?と警告を発しています。

■ 第3話 「アジア・自動化・豊かさ」にみる右脳的思考

— 「ビジネスマンを脅かす自動化の波」
— 「豊かさの中で勝ち抜くには」
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— 「ビジネスマンを脅かす自動化の波」

形勢逆転の理由を思い出してみよう。アジア、自動化、そして豊かさである。

先ずは、自動化について話そう。ポイントは簡単だ。前世紀、機械が人間に取って代わった。機械の方が力仕事が得意だからだ。今世紀、ソフトウェアが脳に代わる。しかし、代替できるのは論理、逐次、順次処理の分野であり、右脳ではない。今、自動化の波に晒されているのはブルーカラーに続きホワイトカラーだ。例えば遺言書の作成等、法律上の作業ができるソフトウェアが ある。米国ではオンラインのウェブサイトを検索して離婚手続きもできる。

弁護士に掛かる10分の1の費用ですむのである。また、複雑な所得申告制度がある。普通のサラリーマンも確定申告をする。とても複雑で厄介なもので、レシートも取って置かなければならない。これは税理士にとっては、美味しい話で客からは「あとは頼む」てなことになる。しかし強力なライバルが出現した。

39ドルの「ターボタックス」というソフトを使えば、所得税申告も簡単だ。毎年2,100万人の米国人がこのターボタックスを使っている。繰り返しになるが、最初の2つの理由はアジアと自動化。

— 「豊かさの中で勝ち抜くには」

3つ目の理由は、豊かさだ——「アジア」、「自動化」、「豊かさ」

豊かさというのは、まだ歓迎できる話だ。と言うのも、先進国に驚くべき水準の中流階級があることを示しているからだ。日韓、西欧、オセアニア、北米における中流階級の物質的な豊かさは驚異的だ。今の中流の生活水準は七十、百年前の大金持ちよりも上である。現在の日本の中流階級は、百年前の富裕層よりも良い生活をしている。これはビジネスに重大な影響を与える。色々なモノを持ち、市場にもモノが溢れ、人々には途方もない数の選択肢がある。東京でもそうだが、選べる商品は多い。これだけ選択肢が多い中、売りたい物を目立たせるにはどうしたら良いのか。

最近増えてきたのが、右脳的思考——生産の裏話、デザイン、商品の意味だ。
驚くことに今は、デザイナーブランドのトイレブラシもあるのだ。これも溢れる市場での目立ち方なのだ。デザイナーものの塩入れをはじめ様々なデザイナー商品が生まれた。日本ではさほどではないが、米国の八百屋に行けば、生産者の話が読める。お餅には、もち米農家の話が書いてある。この間の夜も話したが、ある八百屋では農業者の写真をポスターにしている。と言うのが、溢れる市場での目立ち方だ。商品デザインには「機能」だけでなく「意味合い」も持たせるのだ。人が人のために作るものは全て「機能」と「意味合い」の組み合わせだ。つまり、機能以外の特徴が必要なのだ。我々は今、大変な経済社会にいる。誰でも良い物を買うことができるからだ。

どんな商品やサービスでも、安くて品質の良いものを入手できるのだ。従って、商品を際立たせるには、斬新で良い品を創るか、機能を増やすしかない。トイレブラシは、汚れ落ちだけでなく、見た目も良くなければならないのだ。これが豊かさのもたらすものなのだ。


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評定平均:(3.2)
投票人数:(839)
2008年03月13日
 ■  第65回 ダニエル・ピンク氏 FコミュVideocast
インドのプログラマーは、欧米と同じ仕事を4分の1の報酬でやってしまう。インドの人口15%が中流になったと仮定したら、1億5千万人、日本の総人口を上回る。これは何を意味するか?
ホワイトカラーが従事する左脳型ルーチンワークの大部分が、今ではアジアの国々で驚くほど安いコストで行われている現状を前に…。をお送りします。

■ 第2話 アジアを取り巻く実情

— 「インドのパワー」
— 「ホワイトカラーも失業?」
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— 「インドのパワー」

アジアと言っても、日本の事ではない。中国、マレーシア、フィリピン、特にインドのことを指している。正確には、ホワイトカラー職の流出だ。思うに、最近のインドなどへの移転は多少誇張されて伝えられている。数字的には外注はそれほど大きくない。しかし長期的な影響は意外と大きい。その理由は簡単だ。

手始めにインド人のコンピュータプログラマーを例にとってみよう。インドには長く居たので話しやすい。インド人のプログラマーは平均で年に1万5、6千ドルは稼ぐ。米国なら6万ドル相当の仕事である。同じ仕事を彼らは4分の1でやるここにインドの特殊な優位性がある。コンピュータ科学や工学などの学位を有する労働者なら尚更のことである。予想以上に影響が出てくる理由を数字で示してみよう。

15%のインド人が中流になったらその人数は1億5千万人に達する。つまり、インドの人口は10億だから85%が取り残されたとしても1億5千万が世界労働市場に進出する。何と、これは日本の総人口を上回る。85%が中流まで行けなくてもである。米国の場合、日本よりも国土が広く経済規模も大きい。その労働人口は先月1億4600万人。繰り返しになるが、インド人の85%が中流になれずに農村暮らしをしていても優秀で意欲的な中流インド人の数は世界第2の経済大国である日本の人口や世界一の経済大国の就労者数を凌駕する。2つ目の注目点は、2010年迄にインドが米国を抜いて世界一の英語圏になること。そして英語は、その良し悪しは別にしてグローバル経済の標準言語である。さらに、北米や日本との通信コストは殆ど無料で、ほんの数セントである。以上のことから次のことが言える。

完璧な英語と高学歴の中流1.5億人が無料の通信網で北米や日本とつながる。これは大変なことで、影響は甚大である。

— 「ホワイトカラーも失業?」

ホワイトカラーの日常業務は、もはや「一商品」となった。「日常業務」というところが、ミソでマニュアル化できるような仕事をさす。ある種のホワイトカラー職のことで会計業務やソフト開発、法務や財務分析などの仕事のことである。手順を示して、第三者にできるならばそれらの仕事は国外に流出してしまう。海中の光ファイバー網を経由して一番安価なところに仕事は移転する。これは既に製造業で起きている。日本の強い製造業は中国やアジアに日常的な製造業務を移転している。日本で行うのは高度なものだけである。

日常的なホワイトカラー業務も同様に最も安価なところへと流出している。このことは何を意味するのか。ちょっと脳の話に立ち帰ってみると、日常業務というのは左脳が担当している。

左脳が行う仕事が移転の対象であり、日本、米国、英国、豪州、西欧の人々はこの領域で競合しているとも言える。以上がアジアを取巻く事情である。


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評定平均:(2.9)
投票人数:(873)
2008年02月27日
 ■  第64回 ダニエル・ピンク氏 FコミュVideocast
今回よりスペシャルゲスト アメリカ人ジャーナリスト ダニエル・ピンク氏をお迎えしています。ピンク氏はゴア副大統領の首席スピーチライターを務め、その後フリーとなり「ハイ・コンセプト」や「フリーエージェント社会の到来」の著者で、現在アメリカのベストセラー作家として活躍していらっしゃいます。
「左脳主導思考」は今も必要であるが、もはやそれだけでは十分ではない。成功するためには「右脳主導思考」がますます重視される時代を迎えつつあるという。右脳・左脳それぞれの機能、役割分担を冷静に分析しつつ、時代の変化に伴い、今後、求められる能力「ハイ・コンセプト」について、語って頂きます。

■ 第1話 「ハイ・コンセプト(新しいことを考え出す人)の時代」

— 「左脳中心時代」
— 「右脳逆転の裏には」
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— 「左脳中心時代」

「全く新たな考え方」という原題は「ハイ・コン・セプト」と訳されている。

もう一度、「ハイ・コン・セ・プ・ト」。本書では、米国、西欧や日本だけでなく他の先進経済国にも共通のこととして今日の仕事に必要な技能や能力は何かということについて論じている。かつては、弁護士、技術者、会計士等の能力が重視されていた。確かに今も重要だが、昔ほどではない。

違うタイプの能力が重宝されつつある。世界中で起きているこの現象をうまく説明するにはある物を用いるのが良い。それは人間の脳だ。

我々の脳は左脳と右脳に分かれている。MRIや脳スキャニング技術のお陰で現在判っている脳の仕組みは、まず大変複雑な臓器であること。次に左右両方の脳を同時に使うこと。そしてとても繊細で効率が良いこと。さらにここでは分業が徹底していて、各部の役割が違うことである。左脳は、論理思考、逐次や順次処理、または物事の分析を主に行う。

これに対して右脳は、並列的処理、個々の事実よりそれらの関連性、分析より総合的な判断が得意だ。

— 「右脳逆転の裏には」

これらの脳の機能を見れば、先進国における仕事やビジネスが今どう変化しているか見当がつく。と言うのは、左脳が司る論理思考、逐次や順次処理、分析能力など1つずつ処理しながら解を求めていく能力がこれまでは一番重要だった。つまり、表計算能力、エンジニアや会計士、弁護士などが持つ能力だ。確かに今日でも、これらは重要だが、もはやそれらだけでは十分でない。即ち、重要だが、不十分なのだ。今求められているのは、右脳が得意な違うタイプの能力である。

芸術性、共感性、創造性が高く、全体を見る能力が絶対的に必要だ。

左脳右脳の形勢が逆転したとも言える。人によってはこんなことは認めがたく、あくまでも理想論で、もし実現すれば有益なことだと言うだろう。しかし、そんな議論は不毛である。すでに起きていることだからだ。この現象の裏付は、世界中にあるがここでは、何が一体起きているのかをかなり要約した形で説明していきたい。

先にも述べたように形勢は逆転している。左脳の能力は、必要だが十分ではなく、右脳の能力の方が重要になってきている形勢は逆転したのだ。その理由は3つある? アジア、自動化、そして豊かさである。アジアから話を始めよう。


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 ■  ダニエル・ピンク氏 Videocast番組一覧&プロフィール
アメリカ人ジャーナリスト
ダニエル・ピンク氏
Dr. Daniel Pink
ダニエル・ピンク氏写真
「情報化の時代」から「コンセプトの時代」へ
これまでの思考の殻を破った「ハイ・コンセプト(新しいことを考え出す人)の時代」これから求められる「6つの感性」とは?
「21世紀にまともな給料をもらって、良い生活をしようと思ったときに何が必要か、何をしなければならないかー本書は『100万ドルの価値がある質問』に初めて真正面から答えを示した、アメリカの大ベストセラーである。」(大前研一)
今や、世界各地から講演、講義で引っ張りだこのダニエル・ピンク氏の著書「A Whole New Mind」(「ハイ・コンセプト」大前研一訳) の中身を著者自ら語って頂きます。
「左脳主導思考」は今も必要であるが、もはやそれだけでは十分ではない。成功するためには「右脳主導思考」がますます重視される時代を迎えつつあるという。右脳・左脳それぞれの機能、役割分担を冷静に分析しつつ、時代の変化に伴い、今後、求められる能力「ハイ・コンセプト」について、語って頂きます。

■ 第1話 「ハイ・コンセプト(新しいことを考え出す人)の時代」

— 「左脳中心時代」
— 「右脳逆転の裏には」
インドのプログラマーは、欧米と同じ仕事を4分の1の報酬でやってしまう。インドの人口15%が中流になったと仮定したら、1億5千万人、日本の総人口を上回る。これは何を意味するか?
ホワイトカラーが従事する左脳型ルーチンワークの大部分が今では、アジアの国々で驚くほど安いコストで行われている現状を前に…。をお送りします。

■ 第2話 アジアを取り巻く実情

— 「インドのパワー」
— 「ホワイトカラーも失業?」
これからのビジネスマンを脅かす「3つの危機」-原因は「アジア・自動化・豊かさ」によって引き起こされ、その結果、「左脳主導思考の相対的な重要度が低下し、右脳主導思考の重要度がました」という。私達の生活がオートメーションやアジアといった要素に追い立てられ、豊かさによって作り替えられるとどうなるのか?と警告を発しています。

■ 第3話 「アジア・自動化・豊かさ」にみる右脳的思考

— 「ビジネスマンを脅かす自動化の波」
— 「豊かさの中で勝ち抜くには」
「情報化社会」から「コンセプチュアル社会」、つまり、既成概念にとらわれずに新しい視点からも物事をとらえ、新しい意味づけを与えていくという流れ「第四の波」の時代にあって、これからの成功者と脱落者を分ける3つの「自問」の後、我々が身につけていきたいハイ・コンセプトでハイタッチな「6つのセンス」が新しい時代に不可欠な感性である。これらは誰でも身につけることができる資質であると語っています。

■ 第4話 「6つの感性」に成功の鍵が…

— 求められる能力の変化
— 「6つの感性」とは
ダニエル・ピンク氏プロフィール

1964 年生まれ。米国ノースウエスタン大学卒業、エール大学ロースクールで法学博士号(J.D.)取得。米上院議員の経済政策担当補佐官を務めた後、クリントン政権下でロバート・ライシュ労働長官の補佐官兼スピーチライター、ゴア副大統領の首席スピーチライターを務める。フリーエージェント宣言後、世界各国の企業、大学、組織を対象に、経済変革やビジネス戦略についての講義を行うかたわら、「ワシントン・ポスト」「ニューヨーク・タイムズ」「ハーバード・ビジネス・レビュー」他精力的に執筆。現在ワシントン D.C.在住。

ダニエル・ピンク氏の著書である「The Whole New Mind」-訳書「ハイ・コンセプト」(訳・解説者 大前研一)は、情報化社会(第三の波)後に来る「新しい大きなうねり」(第四の波)とそれに対処する生き方を示す警世の書として大きな話題を呼び、アメリカで発売と同時にビジネス部門で第一位にランクされている。



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評定平均:(3.0)
投票人数:(1144)
2007年07月01日
 ■  第41回ダニエル・ピンク氏Fコミュビデオキャスト

今回もスペシャルゲスト アメリカ人ジャーナリストのダニエル・ピンク氏をお迎えしています。
第4話はピンク氏の著書「フリーエージェント社会の到来」のお話では最終話となります。
今回は
■フリーエージェントの成功とは?
をお送りします。
ピンク氏の最新本ハイコンセプトに関するお話は、まもなくUPしますのでどうぞ今しばらくお待ち下さい。
なおピンク氏は英語でお話されますので下記のスクリプトを参考にしてください。

 
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内容
■フリーエージェントの成功とは?
皆自分なりの成功を定義したがる。それを貨幣価値で見る傾向があるが、私がインタビューした人々でがむしゃらに働きボーナスをもらって、仕事を辞める人々は沢山いた。というのもボーナスをもらっても、依然として仕事を好きになれないからである。際立った功績の報酬として企業が役職を上げると考えがちであるが、特にクリエイティブや技術的な仕事に就いている人は、昇格は最悪と思っている人が多い。他者を管理したいわけではなく、他の人が働くのを見張るのではなく、自分のやりたいことをやりたいのだ。よってよくあるのが昇格するとそれがやめる潮時になってしまう。自分のやりたいことができなくなってしまうからだ。最後に発展に成功を見出すという概念だが、小さな会社がやがて大きくなり、さらに成長し巨大企業となることに成功を見出しがちだが、私が話した人々の中には小さな会社で上手くいっている人が沢山いる。仮に2人としよう、上手くいったので8人に増え、さらに成功し続け、16人となり、25人、30人となり、そして彼らは気付く。30人もの規模の会社を経営管理をしたいわけではなく、面白い仕事をしたいだけだと。そこで彼らが取った行動は規模の縮小だ。30人から25人、16人、8人、4人、2人へと戻っていった。アメリカでの表現で「大は小を兼ねる」とあるが、人々が私に言ったのは「より良いものが良い」である。それが大きいものを意味することも
あるだろうが、そうでないことも多い。特にそれが顕著なのがビジネス界で活躍する女性達、アメリカの女性フリーエージェントである。何故ビジネス界での女性の活躍が男性より増えないのかと警告を発し、それは投資調達の問題やなんらかの差別があると言うが、多くの場合巨大ビジネスに拡張したくないという返事が帰ってくる。自分達が素晴らしいと思い面白いと思えるそんなビジネスをしたいのであって、巨大企業が彼女達のゴールではない。これもとても重要な意見だと思われる。以上が「フリーエージェント社会の到来」を執筆し調査したことから学んだ一部だが、ここでまた日本にも関連性があるのが、日本ではサラリーマン意識が深く根付いているので、もしそれを取り去ったら混乱を引き起こし、人々は答えが何か次の手段を探し出す。少なくてもフリーエージェントとして働くというチャンスに対してオープンであり、かえって良かったと思うかもしれないし、より幸せになるかもしれない。それは日本人や日本にとって良いことであろう。


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評定平均:(2.8)
投票人数:(1095)
2007年06月29日
 ■  第40回ダニエル・ピンク氏Fコミュビデオキャスト

今回もスペシャルゲスト アメリカ人ジャーナリストのダニエル・ピンク氏をお迎えしています。
第3話は引き続きピンク氏の著書「フリーエージェント社会の到来」の中から
■フリーエージェントになる理由
■見返りなしでも会社にとどまる?
をお送りします。
なおピンク氏は英語でお話されますので下記のスクリプトを参考にしてください。

 
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内容
■フリーエージェントになる理由
このようにフリーエージェントの増加現象を巻き起こしているものの多くは、経済的な価値よりも心理的なものにある。何故今現在していることをする決断を下したかを聞いてみると、彼らははっきりしたビジネス関連の話をするわけでもなく、むしろライフスタイルの価値を反映するものなど違う話をする。アメリカまた日本でも価値観の中で活発化してきているのが、自由に関する懸念人々は自分のやりたいことをやり、自由に行き来をし自分の好きな服を着て働く。ある意味立派だと思うのだがそれでも笑ってしまったのが、クールビズである。ある日皆が突然カジュアルになるが、れはひとえに首相が6月1日から自分もネクタイを締めないので、皆もネクタイなしでいくようにと指図され、ノーネクタイの自由を得る。自分のやりたいことをやればやっている、という意識である種の自由を得られる。これはややアメリカ人的な感情だが日本人にもある。それが日本のポップ・カルチャーが活気付いている理由であり、人々が個性を表現するチャンネルで自由をつかって創り出している。現在では純粋なポップカルチャーの世界からもう少し広範囲な労働力まで、広がりつつあると思われる。一生涯仕事の保障を見返りとして得られるのであれば、喜んで幾ばくかの自由を捧げるであろうし、これは悪くない契約だ。しかしもし何も見返りがなければ、何のために自由を捧げるのだろう。自由であることは重要なポイントである。

■見返りなしでも会社にとどまる?
もう一つフリーエージェントの価値として面白いのは、正真正銘の自分自身であることができること。大企業で働いている人の話を聞くと、出社すると自分自身を隠すためにマスクを被って真剣な顔つきになり、そしてそれは不本意でやっている。繰り返しになるがもし見返りがあれば進んでやるだろう。もしその仕事が一生涯保障されたものであるならば、好きな服を着ずにサラリーマンスーツを着ることや、職場で本来の自分を出さずに働くこともいとわないかもしれない。しかしもし何も見返りがなかったら、何故自分を押し殺なくてはならないのか。3つ目のポイントは責任である。人々は職場で何か衝撃的な騒ぎが起こることを望んでいるが、多くの企業特に大企業ではどれだけ身を粉にして働いても、何も状況がかわらないということがわかった。何層にも重なる官僚主義が普及しているせいである。ある日本人が言うことには、大企業で働くための一番最適なアプローチは、病欠の電話を入れることなく、休暇もとらず、なにもしないこと。何も行動できないのは人々の不満をもたらす。


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評定平均:(3.0)
投票人数:(1042)
2007年06月28日
 ■  第39回ダニエル・ピンク氏Fコミュビデオキャスト

今回もスペシャルゲスト アメリカ人ジャーナリストのダニエル・ピンク氏をお迎えしています。
第2話は引き続きピンク氏の著書「フリーエージェント社会の到来」の中から
■縦型から横型へ変化した忠誠心
■フリーエージェントに保障なし?
をお送りします。
なおピンク氏は英語でお話されますので下記のスクリプトを参考にしてください。

 
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内容
■縦型から横型へ変化した忠誠心
会社との契約は変化していったが、一方で面白いのが忠誠心の概念で、実際のところ日本ではかなり強いコンセプトである。フリーエージェント世界には忠誠心がないと言う人もいるが、それは全くの誤りである。忠誠心はなくなったのではなく変化したのだ。契約の話に少し戻るが、かつては忠誠心とは上下の縦型のもので、忠誠心を上に捧げると会社が保障を下に戻してくれる。この契約はすでに存在しない。忠誠心はなくなったのではなくて、縦型から横型へ変化したのだ。今日労働者となると、あらゆる忠誠心があるが、それは個人から会社への忠誠心ではなく、仲間への忠誠心、専門技術への忠誠心、顧客への忠誠心など、1つの忠誠心が上下するよりむしろ多様な忠誠心が横に広がる。かつてのものより強く大きな忠誠心である。ここのところを是非ご理解いただきたい。


■フリーエージェントに保障なし?
その他契約の件で、日本にとってむしろ素晴らしい概念だと思うのが、フリーエージェントに保障がないと考えられているがそれは一部正しい。実際保障は少なく、もしフリーエージェントになるのは大変なことで、リスクを伴うかと聞かれれば「はい」と答える。だが続けて自分に問いかけてほしいのはそれは何と比べてかということ、定職と比べてもどうだろうか。定職もリスクがある。会社は廃業もすれば倒産もするし、エンロンも一瞬でトップから成り下がる。日本でも以前は考えられなかったであろうリストラも始まっている。フリーエージェントに保障が少ないかと問われたら答えは「はい」だが、大企業で働いていてもそれほど保障はない。私が調査をして分かったのは、面白く賢明な方法でそのリスクに対処しているということ。それは分散するということ。例えば投資するお金があるとしよう。日本の個人投資家の倫理感はアメリカほど確立されているわけではないが、株式市場で投資するとしよう。すべてのお金を1つの会社に投資しようとするか、それではリスクがありすぎる。もしその会社の業績が悪くなれば全てのお金を失ってしまう。よって分散させてあちこちに少しずつ投資するのがよい。こうやってフリーエージェントは自分達のキャリアのリスクに対処している。1つの会社にすべての人的資源を投入する代わりに分散させる。多数のクライアントや顧客を持っていれば仮にそのうち1社がなくなったとして、それはありがたいことではないがこの世の終わりと言うわけでもない。でももし1人しか雇用者がいなくてその人に辞められてしまうと、それは大変困ったことになる。よってフリーエージェントは場合によってはより安定していると言える。


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評定平均:(3.1)
投票人数:(1176)
2007年06月27日
 ■  第38回ダニエル・ピンク氏Fコミュビデオキャスト

今回よりスペシャルゲスト アメリカ人ジャーナリスト ダニエル・ピンク氏をお迎えしています。
ピンク氏はゴア副大統領の首席スピーチライターを務め、その後フリーとなり「ハイコンセプト」や「フリーエージェント社会の到来」の著者で、現在アメリカのベストセラー作家として活躍していらっしゃいます。
第一話は
■ホワイトハウスからフリーエージェントへ
■カリフォルニアでの定職者はたったの3分の1
■才能と機会が取引される雇用形態
をお送りします。
なおピンク氏は英語でお話されますので下記のスクリプトを参考にしてください。

 
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内容
■ホワイトハウスからフリーエージェントへ
自分がフリーエージェントとなったのをきっかけに、フリーエージェント社会の調査を開始した。1990年代にゴア副大統領などの首席スピーチライターとして勤務し、その後その仕事があまり好きになれなかったために辞めることになり、自分のために働くことを決意する。そしてアメリカで自分と同じ決断をした人々が、大企業を設立するためではなくよりよい生活を得るためや、もう少し人生を楽しんだり意義深いものにしていることを知った。そんな彼らを見ていたときに情報がなかったので調査の必要を感じ、このグループの人々を「フリーエージェント」としたが、そのことに関する情報があまり無い事を不思議に思った。日本でサラリーマンと呼ばれているような伝統的な組織人間とは異なる、フリーエージェントとして働く人々が沢山いるのに情報がないのだ。そこで調査を開始しアメリカ国中を旅して、フリーエージェントという新しい概念の意識調査を始めた。自分で決意して独立した人やせざるを得なくして独立した何百万人もの人々に、インタビューをして回り、なぜ働き、何をやり、何が楽しくて、何がつまらないかを、聴き出し、どうやってこのフリーエージェント社会が成り立っているのかを探った。

■カリフォルニアでの定職者はたったの3分の1
結果はとても面白いものであった。まず第一にこの形態で働く人が非常に多いと言うこと。大多数のアメリカ人は定職に就いているが無視できない数の少数派は、定職を持たず、フリーランサーや独立型専門職、小さな事業の経営者、派遣労働者、これは満足している人としていない人がいるが、アメリカの中でも最先端をいくカリフォルニアを例に取ると、今日カリフォルニアでは3分の1しか定職に就いていない。つまり3分の1の人々しか朝出勤し、他者のために一年中フルタイムで働く。これが定職なのだがCAではたったの3人に1人しか定職についていない。3人のうち2人は定職に就かず、別の形で職業についている。アメリカでのフリーエージェントの結果は興味深いものであり、日本にも関連性があると思われる。

■才能と機会が取引される雇用形態
まず会社との契約が変わった。かつてアメリカより日本で特に顕著だったのは、職場では労働者が会社に忠誠を誓いそのお返しに会社が保障を与える。保障を得るための忠誠、確かにかつては機能したが、すでに存在しない。アメリカではもはや存在しないし、日本でもどんどん少なくなってきている。つまり会社が保障しなくなると契約が全く変わってくる。この番組を見ている人はキャリアに関心があると思うが、大事なのは契約がどういう条件かを理解するということ。もし長期保障を求めているのならそれは無理な話で、もはや存在しない。新しい契約は個人が才能を提供し、その代償として企業が機会を与える。機会とは金銭的なもの、職場でのよい人間関係、技術習得、魅力的な仕事、世界に影響を与えるような仕事など様々で、それが企業との契約なのだ。この取引がフリーエージェントに全面的に適合するのは納得できることであるが、徐々に定職に就くものにも適合されつつある。これが契約が変わってきた次第だ。


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