■ 第1話 「ハイ・コンセプト(新しいことを考え出す人)の時代」
— 「左脳中心時代」— 「右脳逆転の裏には」
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「全く新たな考え方」という原題は「ハイ・コン・セプト」と訳されている。
もう一度、「ハイ・コン・セ・プ・ト」。本書では、米国、西欧や日本だけでなく他の先進経済国にも共通のこととして今日の仕事に必要な技能や能力は何かということについて論じている。かつては、弁護士、技術者、会計士等の能力が重視されていた。確かに今も重要だが、昔ほどではない。
違うタイプの能力が重宝されつつある。世界中で起きているこの現象をうまく説明するにはある物を用いるのが良い。それは人間の脳だ。
我々の脳は左脳と右脳に分かれている。MRIや脳スキャニング技術のお陰で現在判っている脳の仕組みは、まず大変複雑な臓器であること。次に左右両方の脳を同時に使うこと。そしてとても繊細で効率が良いこと。さらにここでは分業が徹底していて、各部の役割が違うことである。左脳は、論理思考、逐次や順次処理、または物事の分析を主に行う。
これに対して右脳は、並列的処理、個々の事実よりそれらの関連性、分析より総合的な判断が得意だ。
— 「右脳逆転の裏には」これらの脳の機能を見れば、先進国における仕事やビジネスが今どう変化しているか見当がつく。と言うのは、左脳が司る論理思考、逐次や順次処理、分析能力など1つずつ処理しながら解を求めていく能力がこれまでは一番重要だった。つまり、表計算能力、エンジニアや会計士、弁護士などが持つ能力だ。確かに今日でも、これらは重要だが、もはやそれらだけでは十分でない。即ち、重要だが、不十分なのだ。今求められているのは、右脳が得意な違うタイプの能力である。
芸術性、共感性、創造性が高く、全体を見る能力が絶対的に必要だ。
左脳右脳の形勢が逆転したとも言える。人によってはこんなことは認めがたく、あくまでも理想論で、もし実現すれば有益なことだと言うだろう。しかし、そんな議論は不毛である。すでに起きていることだからだ。この現象の裏付は、世界中にあるがここでは、何が一体起きているのかをかなり要約した形で説明していきたい。
先にも述べたように形勢は逆転している。左脳の能力は、必要だが十分ではなく、右脳の能力の方が重要になってきている形勢は逆転したのだ。その理由は3つある? アジア、自動化、そして豊かさである。アジアから話を始めよう。
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アメリカ人ジャーナリスト ダニエル・ピンク氏 Dr. Daniel Pink |
これまでの思考の殻を破った「ハイ・コンセプト(新しいことを考え出す人)の時代」これから求められる「6つの感性」とは?
「21世紀にまともな給料をもらって、良い生活をしようと思ったときに何が必要か、何をしなければならないかー本書は『100万ドルの価値がある質問』に初めて真正面から答えを示した、アメリカの大ベストセラーである。」(大前研一)
今や、世界各地から講演、講義で引っ張りだこのダニエル・ピンク氏の著書「A Whole New Mind」(「ハイ・コンセプト」大前研一訳) の中身を著者自ら語って頂きます。
■ 第1話 「ハイ・コンセプト(新しいことを考え出す人)の時代」
— 「左脳中心時代」— 「右脳逆転の裏には」
ホワイトカラーが従事する左脳型ルーチンワークの大部分が今では、アジアの国々で驚くほど安いコストで行われている現状を前に…。をお送りします。
■ 第2話 アジアを取り巻く実情
— 「インドのパワー」— 「ホワイトカラーも失業?」
■ 第3話 「アジア・自動化・豊かさ」にみる右脳的思考
— 「ビジネスマンを脅かす自動化の波」— 「豊かさの中で勝ち抜くには」
■ 第4話 「6つの感性」に成功の鍵が…
— 求められる能力の変化— 「6つの感性」とは
ダニエル・ピンク氏プロフィール
1964 年生まれ。米国ノースウエスタン大学卒業、エール大学ロースクールで法学博士号(J.D.)取得。米上院議員の経済政策担当補佐官を務めた後、クリントン政権下でロバート・ライシュ労働長官の補佐官兼スピーチライター、ゴア副大統領の首席スピーチライターを務める。フリーエージェント宣言後、世界各国の企業、大学、組織を対象に、経済変革やビジネス戦略についての講義を行うかたわら、「ワシントン・ポスト」「ニューヨーク・タイムズ」「ハーバード・ビジネス・レビュー」他精力的に執筆。現在ワシントン D.C.在住。
ダニエル・ピンク氏の著書である「The Whole New Mind」-訳書「ハイ・コンセプト」(訳・解説者 大前研一)は、情報化社会(第三の波)後に来る「新しい大きなうねり」(第四の波)とそれに対処する生き方を示す警世の書として大きな話題を呼び、アメリカで発売と同時にビジネス部門で第一位にランクされている。
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