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2008年02月27日
 ■  第64回 ダニエル・ピンク氏 FコミュVideocast
今回よりスペシャルゲスト アメリカ人ジャーナリスト ダニエル・ピンク氏をお迎えしています。ピンク氏はゴア副大統領の首席スピーチライターを務め、その後フリーとなり「ハイ・コンセプト」や「フリーエージェント社会の到来」の著者で、現在アメリカのベストセラー作家として活躍していらっしゃいます。
「左脳主導思考」は今も必要であるが、もはやそれだけでは十分ではない。成功するためには「右脳主導思考」がますます重視される時代を迎えつつあるという。右脳・左脳それぞれの機能、役割分担を冷静に分析しつつ、時代の変化に伴い、今後、求められる能力「ハイ・コンセプト」について、語って頂きます。

■ 第1話 「ハイ・コンセプト(新しいことを考え出す人)の時代」

— 「左脳中心時代」
— 「右脳逆転の裏には」
ビデオキャストビデオキャスト
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— 「左脳中心時代」

「全く新たな考え方」という原題は「ハイ・コン・セプト」と訳されている。

もう一度、「ハイ・コン・セ・プ・ト」。本書では、米国、西欧や日本だけでなく他の先進経済国にも共通のこととして今日の仕事に必要な技能や能力は何かということについて論じている。かつては、弁護士、技術者、会計士等の能力が重視されていた。確かに今も重要だが、昔ほどではない。

違うタイプの能力が重宝されつつある。世界中で起きているこの現象をうまく説明するにはある物を用いるのが良い。それは人間の脳だ。

我々の脳は左脳と右脳に分かれている。MRIや脳スキャニング技術のお陰で現在判っている脳の仕組みは、まず大変複雑な臓器であること。次に左右両方の脳を同時に使うこと。そしてとても繊細で効率が良いこと。さらにここでは分業が徹底していて、各部の役割が違うことである。左脳は、論理思考、逐次や順次処理、または物事の分析を主に行う。

これに対して右脳は、並列的処理、個々の事実よりそれらの関連性、分析より総合的な判断が得意だ。

— 「右脳逆転の裏には」

これらの脳の機能を見れば、先進国における仕事やビジネスが今どう変化しているか見当がつく。と言うのは、左脳が司る論理思考、逐次や順次処理、分析能力など1つずつ処理しながら解を求めていく能力がこれまでは一番重要だった。つまり、表計算能力、エンジニアや会計士、弁護士などが持つ能力だ。確かに今日でも、これらは重要だが、もはやそれらだけでは十分でない。即ち、重要だが、不十分なのだ。今求められているのは、右脳が得意な違うタイプの能力である。

芸術性、共感性、創造性が高く、全体を見る能力が絶対的に必要だ。

左脳右脳の形勢が逆転したとも言える。人によってはこんなことは認めがたく、あくまでも理想論で、もし実現すれば有益なことだと言うだろう。しかし、そんな議論は不毛である。すでに起きていることだからだ。この現象の裏付は、世界中にあるがここでは、何が一体起きているのかをかなり要約した形で説明していきたい。

先にも述べたように形勢は逆転している。左脳の能力は、必要だが十分ではなく、右脳の能力の方が重要になってきている形勢は逆転したのだ。その理由は3つある? アジア、自動化、そして豊かさである。アジアから話を始めよう。


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 ■  ダニエル・ピンク氏 Videocast番組一覧&プロフィール
アメリカ人ジャーナリスト
ダニエル・ピンク氏
Dr. Daniel Pink
ダニエル・ピンク氏写真
「情報化の時代」から「コンセプトの時代」へ
これまでの思考の殻を破った「ハイ・コンセプト(新しいことを考え出す人)の時代」これから求められる「6つの感性」とは?
「21世紀にまともな給料をもらって、良い生活をしようと思ったときに何が必要か、何をしなければならないかー本書は『100万ドルの価値がある質問』に初めて真正面から答えを示した、アメリカの大ベストセラーである。」(大前研一)
今や、世界各地から講演、講義で引っ張りだこのダニエル・ピンク氏の著書「A Whole New Mind」(「ハイ・コンセプト」大前研一訳) の中身を著者自ら語って頂きます。
「左脳主導思考」は今も必要であるが、もはやそれだけでは十分ではない。成功するためには「右脳主導思考」がますます重視される時代を迎えつつあるという。右脳・左脳それぞれの機能、役割分担を冷静に分析しつつ、時代の変化に伴い、今後、求められる能力「ハイ・コンセプト」について、語って頂きます。

■ 第1話 「ハイ・コンセプト(新しいことを考え出す人)の時代」

— 「左脳中心時代」
— 「右脳逆転の裏には」
インドのプログラマーは、欧米と同じ仕事を4分の1の報酬でやってしまう。インドの人口15%が中流になったと仮定したら、1億5千万人、日本の総人口を上回る。これは何を意味するか?
ホワイトカラーが従事する左脳型ルーチンワークの大部分が今では、アジアの国々で驚くほど安いコストで行われている現状を前に…。をお送りします。

■ 第2話 アジアを取り巻く実情

— 「インドのパワー」
— 「ホワイトカラーも失業?」
これからのビジネスマンを脅かす「3つの危機」-原因は「アジア・自動化・豊かさ」によって引き起こされ、その結果、「左脳主導思考の相対的な重要度が低下し、右脳主導思考の重要度がました」という。私達の生活がオートメーションやアジアといった要素に追い立てられ、豊かさによって作り替えられるとどうなるのか?と警告を発しています。

■ 第3話 「アジア・自動化・豊かさ」にみる右脳的思考

— 「ビジネスマンを脅かす自動化の波」
— 「豊かさの中で勝ち抜くには」
「情報化社会」から「コンセプチュアル社会」、つまり、既成概念にとらわれずに新しい視点からも物事をとらえ、新しい意味づけを与えていくという流れ「第四の波」の時代にあって、これからの成功者と脱落者を分ける3つの「自問」の後、我々が身につけていきたいハイ・コンセプトでハイタッチな「6つのセンス」が新しい時代に不可欠な感性である。これらは誰でも身につけることができる資質であると語っています。

■ 第4話 「6つの感性」に成功の鍵が…

— 求められる能力の変化
— 「6つの感性」とは
ダニエル・ピンク氏プロフィール

1964 年生まれ。米国ノースウエスタン大学卒業、エール大学ロースクールで法学博士号(J.D.)取得。米上院議員の経済政策担当補佐官を務めた後、クリントン政権下でロバート・ライシュ労働長官の補佐官兼スピーチライター、ゴア副大統領の首席スピーチライターを務める。フリーエージェント宣言後、世界各国の企業、大学、組織を対象に、経済変革やビジネス戦略についての講義を行うかたわら、「ワシントン・ポスト」「ニューヨーク・タイムズ」「ハーバード・ビジネス・レビュー」他精力的に執筆。現在ワシントン D.C.在住。

ダニエル・ピンク氏の著書である「The Whole New Mind」-訳書「ハイ・コンセプト」(訳・解説者 大前研一)は、情報化社会(第三の波)後に来る「新しい大きなうねり」(第四の波)とそれに対処する生き方を示す警世の書として大きな話題を呼び、アメリカで発売と同時にビジネス部門で第一位にランクされている。



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