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2008年04月21日
 ■  第64回 ダニエル・ピンク氏 FコミュPodcast
今回よりスペシャルゲスト アメリカ人ジャーナリスト ダニエル・ピンク氏をお迎えしています。ピンク氏はゴア副大統領の首席スピーチライターを務め、その後フリーとなり「ハイ・コンセプト」や「フリーエージェント社会の到来」の著者で、現在アメリカのベストセラー作家として活躍していらっしゃいます。
「左脳主導思考」は今も必要であるが、もはやそれだけでは十分ではない。成功するためには「右脳主導思考」がますます重視される時代を迎えつつあるという。右脳・左脳それぞれの機能、役割分担を冷静に分析しつつ、時代の変化に伴い、今後、求められる能力「ハイ・コンセプト」について、語って頂きます。

■ 第1話 「ハイ・コンセプト(新しいことを考え出す人)の時代」

— 「左脳中心時代」
— 「右脳逆転の裏には」
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— 「左脳中心時代」

「全く新たな考え方」という原題は「ハイ・コン・セプト」と訳されている。

もう一度、「ハイ・コン・セ・プ・ト」。本書では、米国、西欧や日本だけでなく他の先進経済国にも共通のこととして今日の仕事に必要な技能や能力は何かということについて論じている。かつては、弁護士、技術者、会計士等の能力が重視されていた。確かに今も重要だが、昔ほどではない。

違うタイプの能力が重宝されつつある。世界中で起きているこの現象をうまく説明するにはある物を用いるのが良い。それは人間の脳だ。

我々の脳は左脳と右脳に分かれている。MRIや脳スキャニング技術のお陰で現在判っている脳の仕組みは、まず大変複雑な臓器であること。次に左右両方の脳を同時に使うこと。そしてとても繊細で効率が良いこと。さらにここでは分業が徹底していて、各部の役割が違うことである。左脳は、論理思考、逐次や順次処理、または物事の分析を主に行う。

これに対して右脳は、並列的処理、個々の事実よりそれらの関連性、分析より総合的な判断が得意だ。

— 「右脳逆転の裏には」

これらの脳の機能を見れば、先進国における仕事やビジネスが今どう変化しているか見当がつく。と言うのは、左脳が司る論理思考、逐次や順次処理、分析能力など1つずつ処理しながら解を求めていく能力がこれまでは一番重要だった。つまり、表計算能力、エンジニアや会計士、弁護士などが持つ能力だ。確かに今日でも、これらは重要だが、もはやそれらだけでは十分でない。即ち、重要だが、不十分なのだ。今求められているのは、右脳が得意な違うタイプの能力である。

芸術性、共感性、創造性が高く、全体を見る能力が絶対的に必要だ。

左脳右脳の形勢が逆転したとも言える。人によってはこんなことは認めがたく、あくまでも理想論で、もし実現すれば有益なことだと言うだろう。しかし、そんな議論は不毛である。すでに起きていることだからだ。この現象の裏付は、世界中にあるがここでは、何が一体起きているのかをかなり要約した形で説明していきたい。

先にも述べたように形勢は逆転している。左脳の能力は、必要だが十分ではなく、右脳の能力の方が重要になってきている形勢は逆転したのだ。その理由は3つある? アジア、自動化、そして豊かさである。アジアから話を始めよう。

投稿者 Fcommu : 2008年04月21日 04:00

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