- 本日のお勧め本 「TVでこの人を観ない日はない!」
- ここに注目!!「どうでもいいことは流行にしたがうが、芸術のことは自分にしたがう」
(1)本日のお勧め本
茂木健一郎の脳科学講議 - 茂木健一郎
最近、TVでこの人を観ない日はないというほど、TVにも出演されていますが、やはり脳科学のことを分かりやすく話すという意味では著者がダントツなのかもしれません・・・。
この本は、対談形式になっており、ちょっと一歩踏み込んで脳について知りたい方には非常にお勧めです。
脳の構造や現象を知って、生きることの意味を考えるきっかけになる本かもしれません。個人的には神経経済学に大変興味を持ちました。
行動経済学というのは流行りになりましたが、これからは神経経済学に注目が集まるかもしれません・・・。
人の行動は結局脳が指示系統になっているわけで、それだったら人の行動を研究するよりも、神経そのもの自体を研究した方が人の思考が解明できるのではないかと思ったからです。
まだまだこれからという事ですが、注目の1つの経済学だと思います。
(2)ここに注目!!
- 最大の不思議は、私たち人間の心のあり方である。人間の心のごくあたりまえにも思われる性質が、じつは現代の科学がいくら頑張っても解くことがむずかしいように思われる神秘に満ちていると聞いたら、みなさんはどう言う思われるだろうか。
- クオリアとは、もともとは『質』を意味するラテン語で、現代の脳科学では、私たちの心のなかで感じるさまざまなユニークな質感を指す。
- 日本を代表する映画監督である小津安二郎は『どうでもいいことは流行にしたがう が、芸術のことは自分にしたがう』ことをモットーにした。本書は、自分のユニークさを信じ、小津にとっての芸術のように『大事なことは自分にしたがう』ことをめざす人のために書かれている。
- 意識のもっとも不思議な作用は統合作用なんです。脳の神経細胞は1000億あるというけど、もともと1個1個はばらばらです。われわれは外から見渡しているから『1000億の細胞だな』って思っているけど、自分が神経細胞だったらと想像してみればいいんですよ。
- 関係性を通して人間って劇的に変化していく。教育っていうのは人を変えるためにあるのに、いまの親は『人間は変えないで知識だけ与えてくれ』と言うんだけど、それは無理な話ですね。
- われわれの感情は不確実性にうまく対処するために進化してきているわけですね。『かならず成功するかどうかはわからない。けれどもそれをやってみよう』と思うのは直感、つまり情動系の働きです。人生はその働きのよしあいできまっちゃいますね。だから、EQが重要というのはあたりまえなんです。
- フローというのは抑制がはずれているんだろうということは確実に言えるんですけど、ひとつにはフロー状態がたいへんまれにしか起こらないということがネックになっています。
- ここ1.2年の研究で、脳内物質のドーパミンは不確実性を好んで放出されるということがわかってきた。だからギャンブルにはまっちゃう人がいるわけですね。
- いま脳科学は総力戦ですからね。脳科学にあらゆるものが流れ込んできているからおもしろいです。神経経済学というのをやろうかと思っているんですよ。2002年にノーベル賞をとったダニエル・カーネマンが行動経済学というのをやっている。それは人間が一見経済合理性とはずれた行動をするのはなぜかという研究です。
- われわれは、どうしてそういう行動が生じているのかということを、ドーパミンを中心とした脳の情動系の動きで理解しようと思っている。それが神経経済学です。
(3)目次
- 脳を見張っているのは誰だ?
- 『あ、ぼくも食べたい』と思ったサル
- 人間はゾンビでもまったくかまわない!?
- 隣しか見えないはずの『神経細胞くん』になぜかとてつもない能力が宿り・・・
- 動物に意識はあるか?
- 脳全体を見ている『誰か』を気づかせるもの
- 想像の少女が現実に見えるとき
- 科学革命はいかにして起こるか
- 人間とゾンビとの距離
- 知性の本質は渋谷でナンパすることにある?
- ありふれた脳の働きのなかに飛んでいる想像力の芽がある
- 脳内物質で揺れ動く心
- 人間の脳は不確実性に対処するためにできた
- 特別講義|脳のなかに棲む小さな神
本日も読んで頂いて、誠に有難うございました! 感謝!!