- 本日のお勧め本「何が正解で、何が不正解なのか?」
- ここに注目!!「ドン底からの脱出」
(1)本日のお勧め本
即戦力の人心術 - マイケル・アブラショフ
本書の内容ですが、海軍を舞台として著者の実践した効果抜群の人心把握術と問題発見の視点が、具体的にまとめられています。海軍を舞台というかつてないユニークなビジネス書ですが、その内容は読む人が自分が艦長になって感情移入してしまうような具体例が満載で、その中でどのようにして人の心を掴むのかがはっきりと分かります。
著者は本書の中で、『いつどんなときでも、リーダーにはすばらしい仕事の「きっかけ」をつくることが求められている』のです。
そのきっかけは、全ての面において『仕事に打ち込める環境作り』も含まれていると思います。
権限委譲と言えども、どこまでその人を信頼して任せればいいかというのは、非常に難しい判断ではありますが、どのくらいの自由を与えるのか?海軍で言えば、『その結果が誰かを死の危険にさらしたり、船に損傷を与えたりする可能性がある場合を除いて、決定権を与える』と著者は述べており、普通のビジネス社会では、『お客様の信用を失わない、注文を失わないレベル』ではないかと思う。
営業の立場で言えば、自分は『失注』しない限り出来る限り部下に権限を持たせて成功体験を積む様に心掛けていた。この場合、何が正解で何が不正解という事はないだろうが、チームが集中して仕事に取り組め、成功体験を積むことが出来るかが最低限必要な環境だと思う。
忙しい人も、本なんて読む時間がないと言う人もこの本は是非自分の現状と重ね併せて読んで頂きたい1冊です!!
(2)ここに注目!!
- 本書では、著者が『海軍で一番下のダメ軍艦』とレッテルを貼られていた船に新任艦長として乗り込み、同じスタッフ構成のままでありながら、短期間で『全米一』と評価されるほど優秀な船に立て直した方法が語られている。
- その秘訣は、そこで働く人々の心を理解し、尊重し、彼らとの絶対の信頼関係を構築したことにあった。
- 1つ具体例を紹介すると、著者・アラブショフは艦長室で報告を待っているのではなく、積極的に艦内を歩き回って意見を吸い上げる。
- 私が引き継いだのは、上司への信頼感が持てず、この場所にいることに苛立っている、不機嫌な部下たちだったのである。
組織の指揮をとるにあたり、私の立てた方針は、じつにシンプルだった。
それは、『部下の身になって、何がいちばん大事かを考えてみる』ということだ。 - 私は、彼らが艦を離れていく第一の理由は、給料が安いせいだろうと思っていた。しかし、驚いたことに、実際にはそれは5番目の理由だった。
第一の理由は『上司から大切に扱ってもらえないこと』だったのである。
第二は『積極的な行動を抑え込まれること』。
第三は『意見に耳を貸してもらえないこと』。
第四は『責任範囲を拡大してもらえないこと』であった。
さらに調べてみると、意外なことがわかってきた。実は、一般のビジネス界でも、社員が会社を辞めていく理由のうち、給料への不満は5番目だった。 - 当初、部下たちは、物事を行なう際に必ず私の許可を求めた。しかし、私は部下にこういった。『きみたち一人ひとりが艦長だ。自分の担当する仕事においては、きみたちが艦の責任を負っているのだ。自分で決断をくだせ』
こうして、私の職場のモットーは『きみが艦長だ』になった。 - どんなに最新の装備を持ち合わせていても、艦の運命を左右するのは『人』だ。
私は、この『人』の問題には敏感にならざるを得なかった。 - 私の仕事は、部下が自分の可能性を最大限に発揮できるような環境をつくり出すことだけだった。適切な環境さえつくれば、団結した組織が成し遂げられるものにほとんど限界などないのだ。
- 真のリーダーシップとは、『教訓』ではなく、『実例』によって示さなければならないのだ。
- 私が実行したのは、部下に『徹底的に考えさせる』ということだった。部下の行動や提案に対し、私はいつも『どうしてそういうやり方をしなければならないのか。もっとよい方法はないのか』と尋ねた。すると、彼らは必ず期待に応え、よりよい方法を探し出してきたのである。
- 私は、自分が思うような結果を部下たちから得られなかったときには、怒りをこらえて内省し、自分がその問題の一部になってはいなかったかどうか考えた。自分自身に3つの質問を問いかけたのである。
1.目標を明確に示したか?
2.その任務を達成するために、十分な時間と資金や材料を部下に与えたか?
3.部下に十分な訓練をさせたか? - 人を率いていく上では、自分が部下にいかに大きな影響を与えているか、自分の考え方や行動がどれだけ伝染しやすいか、自分が部下のやる気や積極性をどれほど引き出しているか、つねに意識している必要がある。
- どんなリーダーも、自分が組織の雰囲気を決定していることを知らなければならない。熱心な上司のもとには必ず熱心な部下がいるものだ。
- 結果だけでなく、『正しいやり方』でそうすることが重要だった。こう自分に問いかけるだけである。『もし、このことが明日の「ワシントン・ポスト」の一面に載って全米中に知られることになったら、それを誇りに思うだろうか、それとも、恥べきことだと思うだろうか?』
目標に到達することは重要だ。だが、いかにしてたどり着くかということも同じくらい重要なのだ。 - 自分の部下をよく知っているということは、じつに大きな資産で、部下をうまく指導する手段ともなる。
- 指導者にとって重要なのはチームの力であり、そのためには「集団の知」が必要なのだ。私は、部下が自分のチームの共通の目標を知れば、それだけ多くの協力を得られる。そして、よりよい成果を達成できることを知ったのである。
- 上司は、悪い知らせを持ってくる人間をないがしろにしなことが重要である。そうする上司は、問題となり得ることに耳を傾けず、それを手に負えない大きな問題にしてしまう。部下が上司に報告することを恐れない信頼の気風を生み出すことは、組織にとって死活問題になり得ると言ってもおおげさではない。
- 私は、部下たちがさまざまな訓練を通して自分で決断を下せる人間にしたかった。
「自分自身で判断し、行動できる」ー彼らの人生がどのようなものになっても、それほど重要で、彼ら自身や彼らの属する組織の役に立つ技能はまずないのだ。 - 「顧客サービス」の極意は、「プラスアルファのサービス」を提供することにある。
- 日ごろから、自分たちの仕事において「いちばん大事なこと」をおろそかにしないこと。当たり前のことだが、雑事に追われるうちに、見失ってしまうものなのだ。
- 社員が自分の職場を友人に見せたくなるような場所だと考えるようになれば、どんなにすばらしいだろう。もし社員がそうした帰属意識を持つなら、ささいな原因による職場での不和など消えてなくなるはずだ。
- いつどんなときでも、リーダーにはすばらしい仕事の「きっかけ」をつくることが求められているのだ。
- この本は、環境をつくるために最も重要なことが書かれた教科書である。「こんなふうに仕事をしてみたい」という思い、感動なしには読めない物語である。日々忙しさに追われるビジネスマンにとって、その即効性は間違いないだろう。では、具体的にどんな点をまず取り入れたらいいか、3つのポイントをあげていこう。
1.キーワードは「オープン」で「フェア」
2.ダイナミックな仕事に必要な「4つの力」働く者1人ひとりが「自分で考えて仕事をしていく力」を身につけること、そのための上司の責務は何か、ということである。
1)分析力 2)判断力 3)常識力 4)人間力
3.必要なときに全力を出し切るための万全の準備 - この3つのポイントを変えていくことで、仕事の効率が格段にアップする。真の意味で「働きがい」のある職場を実現するための手段として、実際に私が社長時代に実践していたやり方を紹介しよう。それは「すべての仕事にデッドライン(締切)をつける」という方法である。
(3)目次
- 問題点を突きとめる『するどい目』
- 部下を迷わせない、確たる『一貫性』
- 『やる気』を巧みに引き出す法
- 明確な『使命』を共有させよ
- チームで『負け組』を出さない!
- なぜ『この結果か』をよく考える
- 『合理的なリスク』は恐れるな!
- 『いつものやり方』を捨てろ
- あなたはまだ、部下をほめ足りない
- 『頭を使って遊べる』人材を育てよ
- 永遠に語り継がれる『最強のリーダー』
本日も読んで頂いて、誠に有難うございました! 感謝!!