- 本日のお勧め本「多大な影響を与える本書の一部を紹介していきたいと思います。」
- ここに注目!!「『貞観政要』は儒学のエッセンスを実践的にしたものである。」
- 本日の気づき「この本はやはり一度は熟読してみたい1冊です!!」
(1)本日のお勧め本
上に立つ者の心得―「貞観政要」に学ぶ - 渡部 昇一
本日は、渡部昇一氏×谷沢永一氏の対談形式にて『貞観政要』を紹介したいと思います。『貞観政要』という言葉を初めて聞いた方もいらっしゃるかもしれませんが、私自身もこの本を読むまで言葉は知ってはいたもののその内容まで知らなかったというのが現実です。
ただ、このビッグなお二方が対談している事でお分かりになる通り、経営者にとっては『論語』等よりもより具体的に内容が記されているだけにお役に立つ本だと思います。
織田家や豊臣家のような比較的短命で政権が終焉してしまったのに比べ、徳川家のように250年も政権を守り続けたその違いは正にこの『貞観政要』を読んだか読んでないかの違いであると著者も指摘しています。
そのような多大な影響を与える本書の一部を紹介していきたいと思います。
(2)ここに注目!!
- 『貞観政要』は儒学のエッセンスを実践的にしたものである。儒学自体が統治者側の学問であると言えようが、統治者側の中の最高統治者に対してのみ教えているのは『貞観政要』である。明らかにこの本を重んじた北条幕府や徳川幕府は十数代続いたのに、明らかにこの本と関係のなかった織田氏や豊臣氏の時代が短かったのは偶然ではないだろう。
- 『貞観政要』に登場する主な人物(代表的な3人)
太宗(たいそう)
唐朝の第二代皇帝。幼少の頃、すでに『龍や鳳凰の姿を有し、成人後は世の中を治めて民衆を安心させるだろう』と言われていたエピソードがある。シナ史上最高の名君と称えられる。
魏徴(ぎちょう)
幼少の頃に孤児となる。玄武門の変で李建成が太宗李世民に殺されたあと、太宗の目の前で『もし皇太子が私の言葉をお聞き入れくだされば、今日のような禍いはなかったでしょう』と言い放ち、太宗を仰天させ、諌議大夫に大抜擢される。
房玄齢(ぼうげんれい)
貞観13年には皇太子の教育係を務めるほど太宗の信頼は厚く、年老いてから何度も辞職を願い出るが、『公のように良臣を失うことは左右の腕を失うようなものである』といわれ、許してもらえなかったという。 - 『善を出せば栄え、悪を出せば滅びる』-太宗
(善を行う者は、その幸福を受ける年月が長く、悪を行う者は、その寿命が短い) - 『貞観政要』には『皇帝・帝王とはどうあるべきか』あるいは『政治とはどうするべきか』が極めて具体的に記されているんです。
- 『貞観政要』は孔子から三百年以上経ってから出た本ですが、孔子の思想を非常にプラクティカルにしていますね。その関係を見ると、漠然とではありますが、ギリシャとローマの関係に似ています。つまり、いろんな思想はギリシャに出て、ローマはその応用編が多い。ローマや唐は帝国をつくりますが、ギリシャや孔子の頃にはまだ本物の帝国はできていない。
- 『其の身を陥るる者は、皆、財利を貧冒するが為めなり』-太宗
(自分を災厄に陥れるのはすべて財産や利益を深く貪ろうとするからである) - 『君たるの道は、必ず須らく先ず百姓を存すべし』。
これは君主よりも百姓が重要だと言っているわけですね。人民を苦しめて君主が贅沢するのは、自分のふくらはぎの肉を割いて食べるのと同じだと。それで満腹になっても死んでしまうぞ、と言うわけです。 - 『且つ復た一の非理の言を出せば、万姓之がために解体す』
君主がちょっとでも変なことを言い出すと、万民がバラバラになってしまう。だから自分は自制しているんだ、という意味です。 - 『君主は舟、民は水』
-水は舟を浮かべることも転覆させることもできる。 - 貞観10年に太宗が群臣に質問をしています。
『帝王の業、草創と守文と孰れか難き』と。つまり、帝王の事業として、戦って天下を獲得することと、その天下を治めることのいずれが難や、と聞くわけです。創業か守成かというのは、日本中の社長が大好きな言葉です。そうすると房玄齢は『創業のほうが大事だ』と言うし、魏徴は『守成のほうが大切だ』と言うわけです。太宗は、天秤にかけてバランスよく取り入れるんです。 - 『人、自ら照らさんと欲すれば、必ず明鏡を須う。主、過ちを知らんと欲すれば、必ず忠臣に藉る』-太宗
(自分がどういう人間であるか見ようと思ったら鏡を用いる。君主が自分の過失を知ろうと思えば必ず忠義な家来が必要だ。) - 太宗が『賞罰こそ一番重要だ』ということを言っています。貞観元年の話ですから、唐王朝ができたばかりの頃です。
- 結果として『貞観政要』を読んで学んだ北条、足利、徳川というのは永続している。守成の難きことを学んだんですな。
(3)本日の気づき
本書を1度読み終えて内容を全て把握し切れた訳ではありませんが、『貞観政要』の原本を読んでみたいという興味にかられました。著者お二人の解説により、より読みやすくなってはいると考えますが、この本はやはり一度は熟読してみたい1冊です!!
(4)目次
- リーダーの必読書『貞観政要』
- 王と諫臣の奇跡的な関係
- 強固な国づくりの根本理念
- 『公平第一』が成功する人材登用の秘訣
- 現実を見失わないための心がけ
- 永続の工夫と実践
本日も読んで頂いて、誠に有難うございました! 感謝!!
