- 本日のお勧め本「未来の自分の姿を見たい方は読んで見ると何かのきっかけになるような本です。」
- ここに注目!!「実はいまでも『大国』であるはずの日本が、貿易摩擦の時代も遠くなり、世界から忘れられつつあるというのだ。」
- 本日の気づき「読後に著者のブログを是非読んで頂ければより深くこの本で著者が何が言いたいのかがはっきりすると思います。」
(1)本日のお勧め本
パラダイス鎖国 忘れられた大国・日本 - 海部 美知
本日は、シリコンバレーに住み、ITコンサルタントである著者のブログが元になった本であり、キーワードは題名通り『パラダイス鎖国』である。
簡単に解釈すると今の日本はあまりにも住みやすくなってしまい、海外に興味を持たない若者が多く、また日本の企業ブランドも国内のみをみているため海外での競争力を失っているというアメリカから見た日本への警告にも似た内容です。
確かに携帯電話に代表されるように、国内の市場がそれなりに大きい日本ではいつしか海外向けの開発を後回しにし、国内の競争が激しい市場にばかり目を奪われ、今となっては非常に低成長市場を10社近くのメーカーが争っている。それに比べて、韓国の三星やLGは国内市場が小さいことから早くから海外に投資し、成功を収めている。こういったことが携帯市場だけではなく、個人にも起きつつあるのである。
これに気づき、会社のブランドを外し勝負している人も少なからずいるが、まだ日本のイメージを変えるほどの影響力はなく、この本を読んで1人でも多くそういった人たちを増やしたいというのが著者の希望なのではないか??
グローバル化という言葉ではなく、敢えて『パラダイス鎖国』という言葉を使いうまくこの事を著者は表現しており、未来の自分の姿を見たい方は読んで見ると何かのきっかけになるような本です。
(2)ここに注目!!
- 毎年1月スイスで世界経済フォーラム会議、通称『ダボス会議』が開催される。2008年、そのセッションのひとつのタイトルは、『Japan:A Forgotten Power ??』であった。実はいまでも『大国』であるはずの日本が、貿易摩擦の時代も遠くなり、世界から忘れられつつあるというのだ。
- 2005年、日本で夏休みを過ごしてアメリカに戻ってきたときに、こんな疑問がふと湧いた。日本は、誰も強制していないけれど、住み心地のいい自国に自発的に閉じこもる『パラダイス鎖国』になってしまったのではないか、と感じたのである。
- 広い世界で多くのつながりを持ち、自分の位置をなるべく正しく認識した上で、自分の生活がもっとよくなると思う方向に、一歩だけ踏み出してみたらどうか。私は、そんな『ゆるやかな開国』と、『自分のための軽やかなグローバル化』を目指すのがいいと思っている。
- 『自己鎖国』に陥る携帯電話メーカー。問題の根本は奨励金による『パラダイス』状態よりも、過当競争による『自己鎖
国』である。 - 現代の大国ニッポンの姿
1.世界2位の経済規模を持ち、その地位は現在でも安泰である。
2.アメリカと同様に、国内市場がきわめて大きい。
3.アメリカでの存在感は最近低下している。
4.日々の生活で実感できる『豊かさ』指標では、欧米の大国をしのぐ水準にある。
5.国民全員が享受できる基本的なもの以外では、整備や変化が進まない。
6.経済は90年代以降の停滞から完全に脱していない。
7.財政赤字、累積債務、政府部門の効率の悪さが際立った問題である。 - 感覚的な『パラダイス鎖国』現象と、統計による比較やさまざまな意見などを元にした、客観的な姿を整理しながら、『パラダイス鎖国』に至る現実のストーリーをまとめてみた。
ストーリー1 『日本はかつて、輸出大国であった』
ストーリー2 『日本の企業が海外で競争力を失ってしまった』
ストーリー3 『内需主導型になって国内ばかり重視し、産業構造が大きく変わった』
ストーリー4 『日本は海外で無視されるようになっている』
ストーリー5 『日本はすっかり豊かになり、暮らしやすくなった』
ストーリー6 『日本人は、海外にあまり興味を持たなくなってしまった』
ストーリー7 『なんとなく閉塞感がある』 - 日本とアメリカは『パラダイス鎖国』なのである。日本よりさらに大きな市場を持ち、生活水準の高い暮らしにもっと長い歴史を持つアメリカでは、外国のことにまったく興味がなく、国内だけに閉じた生活で不便を感じないという人や企業が大半を占める。
- アメリカの中では、シリコンバレーやカルフォルニアは特に『変人』の集まっている場所であり、ここがしばしば英語でいう『change agent(変化のきっかけとなる触媒)』、別の言い方をすれば、『国内における黒船』の役割を果たすことがよくある。同様に、日本でも『内なる黒船』が必要なのである。
- 広い範囲にある程度の知識・ノウハウが行き渡ることにより、より広範囲の人に創造的出会いが起こりやすくなる。多様性を確保するための一種の『システム』として、シリコンバレーの人や知識の流通から学べる部分はまだまだありそうだ。
- 一番問題なのは、黒船がもたらす『混沌』を、『和を乱す』ものとして『悪』と決め付け、排除することである。例えば、ユーチューブなどのネット映像や、P2Pによるファイル共有に端を発した『著作権問題』がある。アメリカでは、この問題に関して大手メディアも巻き込んで大きなカオスが発生しており、新しいバランスを試行錯誤で探している。しかし、日本では、関係者が混沌を嫌っている。
- 英語ができれば、広く情報を集めたり発信したりすることによって選択肢は広がる。モーレツ社員でもなく、日本だけに引きこもるのでもなく、軽やかなグローバル化の世界に生きている日本人は、既に数多い。
- 積極性のある人ならば、拾う神を探しに歩こう。ウェブ時代のいまなら、バーチャルに歩き回ることはいくらでもできる。自分の興味ある職業や会社の情報を集める、興味ある人とコンタクトをとる。
- 職業の経験を積んでいく上で、アメリカの『レジュメを美しくする』という考え方は参考になる。自分のやってきたことの一貫性と説得力が大切だ。
- 組織の看板で動くかつての『モーレツ社員』とは違う、軽やかな『脱・鎖国』を生きる日本人は、すでに増えてきている。
- 軽やかに、前向きに、少しづつ、開国へと向かっていこう。ウェブ時代だからこそ、多くの人にそれができる。『お国のため』ではなく、自分のために、広く世界とパイプを持とう。日本が堂々たる先進国になった時代の新しい日本人像は、遠い世界に住み偉い人ではなく、たくさんの普通の人たちの中にある。
(3)本日の気づき
この本だけではなく、読後に著者のブログを是非読んで頂ければより深くこの
本で著者が何が言いたいのかがはっきりすると思います。
是非、興味のある方は覗いてみてください。
今日は、『奇跡のシンフォニー』を見てきました。アメリカでは『August Rush』
という題名だったみたいですが、1人の孤児が音楽をつてに成長していく物語です。全米でもヒットしていた理由が分かります。
こちらの映画もお勧めです!!
(4)目次
- 『パラダイス鎖国』の衝撃
- 閉じていく日本
- 日本の選択肢
- 日本人と『パラダイス鎖国』
本日も読んで頂いて、誠に有難うございました! 感謝!!
