Deprecated: Assigning the return value of new by reference is deprecated in /home/users/1/main.jp-sedna/web/www/lbc/wp-settings.php on line 468

Deprecated: Assigning the return value of new by reference is deprecated in /home/users/1/main.jp-sedna/web/www/lbc/wp-settings.php on line 483

Deprecated: Assigning the return value of new by reference is deprecated in /home/users/1/main.jp-sedna/web/www/lbc/wp-settings.php on line 490

Deprecated: Assigning the return value of new by reference is deprecated in /home/users/1/main.jp-sedna/web/www/lbc/wp-settings.php on line 526

Deprecated: Assigning the return value of new by reference is deprecated in /home/users/1/main.jp-sedna/web/www/lbc/wp-includes/cache.php on line 103

Deprecated: Assigning the return value of new by reference is deprecated in /home/users/1/main.jp-sedna/web/www/lbc/wp-includes/query.php on line 21

Deprecated: Assigning the return value of new by reference is deprecated in /home/users/1/main.jp-sedna/web/www/lbc/wp-includes/theme.php on line 618
毎日1冊本を読む男 東 忠男のLIFEWORK BOOKS CAFE » 074回 『日産V字回復のトリックとは??』

074回 『日産V字回復のトリックとは??』

  1. 本日のお勧め本「経営において、会計が全てではないとは思いますが、著者が言っているように経営と会計は一体なのだと思います」
  2. ここに注目!!「経営における会計の使命は、会社の活動を『可視化』することです。」
  3. 本日の気づき「 本を読んで理解するよりも、実際の決算書を数多く見るのが会計を理解する早道だと思います。」


(1)本日のお勧め本

餃子屋と高級フレンチでは、どちらが儲かるか? - 林 總

 
 日産のゴーン社長が2000年当時どうやってV字回復を果たしたのか??
そのカラクリを著者は、決算書から読み取っています。
このように決算書の見えない部分が読み取れると、業績がいい会社はなぜ業績がいいのか?、その反対で悪い会社の理由等も手に取るように分かるようになるのだと思います。

経営において、会計が全てではないとは思いますが、著者が言っているように経営と会計は一体なのだと思います。
だから、会計を知る必要があるということでしょう。

本日紹介する会計本は、会計という苦手意識を完全に払拭してくれる本で、主人公の由紀は突然社長に就任します。
就任したとたん、取引先の銀行から1年で経営の建て直しが出来なければ、取引を中止するという宣告をされてしまう。
この経営の建て直しを安曇教授とのやり取りで乗り越えていく物語である、1年後由紀の会社はどうなっているのか??
 
この本はマンガ本にもなっており、活字を読むのは嫌だけどマンガならという人は是非こちらをご購入してみては如何でしょうか??

マンガ 餃子屋と高級フレンチでは、どちらが儲かるか?武井 宏文


(2)ここに注目!!

  • 経営における会計の使命は、会社の活動を『可視化』することです。
  • 会計数値が100%信頼できるかといえば、実はそうではないのです。これを知らない経営者は、時として会計にだまされてしまいます。会計を過信してしまうのです。会計は『会社の実態を正確に映し出す鏡』ではありません。会計は遊園地のマジックミラーのように、実際の姿よりも痩せて見えたり、太って見えたりするものなのです。
  • 会計はビジネスにおける『経営情報』そのものですから、経営と一体で学ぶことが大切です。そこで、本書は経営の素人である主人公の由紀が、会計のプロである安曇教授の助けを得て、会計と経営を学んでいく、という物語形式をとりました。
  • バランスシートの左側は会社の現金製造機(固定資産)とその中身(在庫と売掛金)だ。
  • B/Sを分析するとき、教科書などでは流動比率(流動資産÷流動負債)は200%以上必要と書かれています。この考え方は間違いです。理想的には営業循環過程(つまり現金製造機の内側)に注目して、『売掛金+在庫<買掛金』の形を目指すべきです。理由は、現金の流れの視点でみると明らかです。
  • 運転資本(売掛金+在庫-買掛金)はゼロ以下を目指すべきであり、それが、キャッシュフロー経営を目指す会社の基本スタンスです。
  • 大トロとコハダはどちらが儲かるか??この寿司屋では、毎日コハダ100匹を5千円で仕入れ、その日のうちに全て売り尽くす。一方、クロマグロの大トロは月1回、10キロ5万円で仕入れ25日間で売ると仮定しよう。コハダに使う資金5千円は1日で回収されるから、滞留資金量は12万5千円だけ。ところが大トロをすべて売り切るまでに、延べ62.5万円(5万円×25日÷2)の資金が滞留してしまうことになる。つまり、少ない資金を高回転で回すコハダの方が、経営上圧倒的に有利と言えるのだ。
  • 限界利益は『売上金額から変動費(材料費)を差し引いた金額』という意味で使われる。
  • 限界利益と固定費が一致する点の売上げを損益分岐点売上(BREAKEVENPOINT/BEP)という。売上と費用が一致して、利益がゼロになる売上という意味だ。
  • 固定費を限界利益率(限界利益÷売上高)で割れば、損益分岐点売上は計算できる。
  • 何らかの方法で左の資産を実態以上に膨らませれば、右にある利益も、その分増えたように見せかけることができる。これが架空利益であり粉飾決算の原理だ。
  • 『在庫を使った粉飾にはどんな手口があるのですか?』
    『数量と単価の水増しだ。』在庫帳に架空製品をそっと載せておく。あるいは、在庫帳の数字を書き換える。こうして、数量を実際以上に膨らませるのだ。
    もう1つは、単価の操作だ。単価を倍にすれば、在庫金額は倍になる。通常、在庫を使った不正は、この2つの方法を組み合わせて行われる。
  • バランスト・スコアカード(BSC)とは??これはHBSの教授であるロバート・S・キャプランとコンサルタント デビット・P・ノートンによって1992年に発表され、瞬く間に世界中に広まりました。
    BSCは、大きく次の4つの視点から経営を見ていこうとする考えです。
    1)財務の視点 2)顧客の視点 3)業務の視点 4)学習と成長の視点
  • 逆粉飾とは何か?
    その目的は、業績回復を際立たせることにあります。当期の売上げをあえて翌朝に 計上し、同時に将来の費用や損失を先取りして赤字を増やし、業績を実態以上に悪く見せるのです。
  • どん底にあえぐ日産自動車の1999年の業績は6844億円の連結決算赤字でした。ところが、翌年には3311億円の黒字を計上しました。その差1兆円。マスコミはこぞってゴーン社長をほめたたえ、その後V字回復は業績回復を願う日本中の会社の合い言葉となりました。
    ここで大胆な想像をしてみたいと思います。

    1999年度は徹底した損失の洗い出しと、逆粉飾ともいえる費用の前倒しによって史上最低の決算を組み、2000年度には掟破りとも言うべき手法を多用して、今度は粉飾ぎりぎりの決算を組んで、同社の急回復を内外に印象づけたのでした。

    カネボウやライブドアなどとは次元の違う『会計戦略』とも言える高度な手法です。


(3)本日の気づき

日産のV字回復の裏にあったゴーンさんの会計戦略。見事という他に言葉が見当たりません。この本を読んである会社の決算書を見たのですが、今までより具体的にどこを見たら良いのかがわかり、数字を見る楽しみみたいなものを少し感じました。あとはこの感覚を少しずつ習慣化していきたいと思います。

本を読んで理解するよりも、実際の決算書を数多く見るのが会計を理解する早道だと思います。


(4)目次

  1. 突然の社長就任
  2. 会計はだまし絵、隠し絵だ
  3. 現金製造機の効率を上げよ
  4. 大トロはなぜ儲からないのか?
  5. テストの見直しをしない子は成績が悪い
  6. 餃子屋とフレンチでは、どちらが儲かるか?
  7. シャネルはなぜ高い?
  8. 整形美人にご用心
  9. 殺風景な工場ほど儲かっている
  10. 決断 進むか、退くか
  11. シャーロック・ホームズの目と行動力を持て!
  12. 会計のトリックに騙されるな!

本日も読んで頂いて、誠に有難うございました! 感謝!!