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毎日1冊本を読む男 東 忠男のLIFEWORK BOOKS CAFE » 061回 『コア事業進化論』

061回 『コア事業進化論』

  1. 本日のお勧め本「どのように成長を維持し続けるか。」
  2. ここに注目!!「コア事業を継続しながら、同時にコア事業モデルを根本的に変更するにはどうすればよいのか。」
  3. 本日の気づき「なかなかその時間を避けない中、どのようにこのような課題を克服していくか。」


(1)本日のお勧め本

コア事業進化論―成長が終わらない企業の条件 - クリス・ズック

価格:¥2,310

本日は、世界的なコンサルティングファームであるペイン・アンド・カンパニーがアンストッパブル=終わりのない成長戦略について述べている。
 どんな事業にも寿命があり、それがコア事業であるほど企業の存続も危うくなる。ただ、このコア事業を通じて培った経験の中にこそ、次なる成長戦略のタネがあることに、以外と気づいていない企業が多い。但し、成長を持続する企業はコア事業の進化に優れているという事実がある。

その良い例がアップル社ではないか?『同社はデザインとソフトウェアにおける専門性を活用し、それに音楽配信ソフトウェアとレコード会社とのデジタル著作権管理という新しいケイパビリティを加えることによって、事業の重心を移動させた。』される通り、文字通り『復活』をした企業であろう。

どのように成長を維持し続けるか。どんな企業にも課題となる疑問を事例を用いながら、わかりやすく解説してある本です。


(2)ここに注目!!

  • 本書では、コア事業を継続しながら、同時にコア事業モデルを根本的に変更するにはどうすればよいのか、というテーマを主眼としている。
  • 本書は、三種類の先行する研究との共通点を持つ。
    1つ目は事業の再生に関する著作で、『ビジョナリー・カンパニー2』である。
    2つ目の研究分野は、厳しくかつ低成長の市場における成長機会の探求である。(『伸びない市場で稼ぐ!』)
    3つ目の分野は、戦略のイノベーションである。(『コア・コンピテンス経営』、『ブルーオーシャン戦略』)
  • コア事業を再定義する要となる資産は、多くの場合企業内に埋没している。この『隠れた資産』を活用することによって、企業は持続不可能な状態から、永続的企業成長の状態に移行することができるのである。
  • 最近の事業転換の例で最も広く取り上げられているのは、アップルコンピュータであろう。同社はデザインとソフトウェアにおける専門性を活用し、それに音楽配信ソフトウェアとレコード会社とのデジタル著作権管理という新しいケイパビリティを加えることによって、事業の重心を移動させた。
  • コア事業への集中から、コア事業の周辺領域への拡張、さらにコア事業とその基本的なケイパビリティの再定義と、これらの企業が経営の重心となるポイントが循環サイクルを形成している。我々はこれをフォーカス(Focus)ー拡張(Expand)ー再定義(Redefine)の頭文字をとって『FERサイクル』と呼んでいる。
  • ダーウィンが『種の起源』で指摘したように、最強のものではなく環境に最も適応したものが生き残る。同じことが企業についても当てはまるだろう。
  • 業界の将来に関する長期的な視点を持つために上級幹部が使う時間は3%未満にすぎない。
  • 以下の3つの論点は、シンプルだが本書における重要な論点である。
    まず第一に、多くの企業が、かつてはうまく機能していた成長法則が限界に近づきつつあることに気づき、コア事業を根本的に変革すべきか否かを判断する必要に迫られるようになっている。
    第二に、変化の警告信号は、典型的な財務データや稼働率よりも、表に現れにくい水面下に潜んでいる隠れた負債に現れることが多い。
    第三に、最も成功している事業変革は、実際には個々の事業活動単位で斬進的に行われていることが多い。
  • 企業の将来を決定付ける戦略策定・実行過程において、企業が所有する隠れた資産が重要な成功のカギを握ることが非常に多い、ということである。この隠れた資産とは、企業が過去の成長局面を通じ、自然と社内に集まり、育てられたものである。
  • 重要なのは、戦略転換に必要な新たな戦略要素の多くはすでに社内にあるにもかかわらず、将来の成長を生み出すタネとして十分には評価されていない場合が多いということである。
  • コア事業再定義のための4つの教訓
    教訓1.再定義はコア顧客から始まる
    教訓2.再定義するためには、隠れた資産は4つの条件を満たす必要もある
      1)明確かつ測定可能な形で、競合との差別化が可能である
      2)顧客に具体的な価値を提供できる
      3)強固なプロフィット・プールが存在する
      4)実行に必要なケイパビリティを獲得できる力を持っている
    教訓3.隠れた資産に気づくためには、新たな視点が必要である
    教訓4.隠れた資産を利用するには、組織の再定義が必要である
  • 事業再定義に成功した日本企業の事例、また、ペイン・アンド・カンパニーが支援したクライアント企業の成功事例を通じて痛感するのは、現実を直視し、主体性を発揮し、そして情熱を持ってあえて楽しく艱難辛苦に取り組みという社員の姿勢であった。

(3)本日の気づき

 本書中に紹介されていた本も含めて読んで頂くとより一層この本の中で伝えたいことがわかるかと思います。どんな企業でも考えるべき課題でありますが、なかなかその時間を避けない中、どのようにこのような課題を克服していくかを説いている本です。


(4)目次

  1. 企業永続の条件
  2. コア事業を再定義するタイミング
  3. 隠れた資産:過小評価されている事業基盤
  4. 隠れた資産:未活用の顧客インサイト
  5. 隠れた資産:埋もれたケイパビリティ
  6. 『成長サイクル経営』の重要性
  7. アンスットパブルU(永続の企業価値向上)への挑戦に直面する日本企業へ
  8. 付 録 分析手法

本日も読んで頂いて、誠に有難うございました! 感謝!!