- 「世界一必要な『無駄学』!」
- 「『問題は内側にあり、解決策は外側にある』」
(1)本日のお勧め本
無駄学 - 西成 活裕 -
本日は、『渋滞学』で『世界一受けたい授業』に出演している著者の本をご紹介したいと考えます。
この本を読んだきっかけは著者の西成先生を招いてワールドカフェを開き直接お話しをお聞きする機会があったからです。
『無駄』、これって確かに永遠のテーマですよね。
でも、何でもかんでも効率化へ向かい無駄を排除してしまってよいのでしょうか?
そんな疑問を投げかけてくれた本です。
西成先生もこの本を書くために、1000個の無駄を書き出したそうです。
それって本を書く為には、そこまで必要ないけど敢えて1000個集めたのは、より分かりすい例を読者に伝えたかったからではないでしょうか??
西成先生を招いたワールドカフェの様子は、こちらのブログをご覧下さい。
http://ameblo.jp/satokumi1718/
ぜひ、身の回りの無駄とりをするためにもこの本はオススメです。
(2)ここに注目!!
- 無駄学は、論理の積み重ねだけでなく直観を重要視し、我々の意識の奥に潜むものに光をあてることで問題解決を図るという、新しいタイプの文科系と理科系の融合型の学問と捉えていただきたい。
- 現代社会の諸課題は、『問題は内側にあり、解決策は外側にある』といわれる。
1つの分野の専門家では解決できない場合に、別の分野を連想しながら考えることも極めて重要なのだ。 - トヨタ生産方式での無駄の定義について触れておく。
それは、『付加価値を生む出せず、原価のみを高める生産の諸要素』となっている。 - 高度資本主義社会においては、無駄は必要悪になっているといえる。
消費社会が資本主義を支えているため、過剰なサービスを提供して需要を喚起し、そしてそれが無駄を発生させている。マネーが資本主義の血液ならば、無駄は資本主義の脂肪のようなものだ。 - 直観力は経験によって磨かれる。本で読んだ知識だけでは、知恵は生まれないことを述べた。知識と経験の両方が伴っている人は強い。何事も事前に検討し過ぎると、リスクが強調されてしまい、やらない方がいいという結論になってしまう。
- 仏教経済学の提唱者である故・井上信一は、幸せの計算式を単純に次のように定義している。《幸せ=財÷欲望》
これは仏教的な考え方であり、人の持つ欲望が大きければそれだけ幸福度が減ることを意味している。 - 利他主義を必ず貫く人のコミュニティがあれば、それを核にして社会に利他主義が広がっていく、という可能性だ。しかしこれもまだ理想論にすぎない。
- いま重要なのは、社会の一部を切り出して短期的視野で論じることではなく、その全体を見渡して根本的な解決を提示することだ。そしてこの鍵を握るのが、資本主義という暴走システムへの反省なのだ。
(3)目 次
- 無駄を科学する
- 無駄とは何か
- 無駄との真剣勝負
- 『ムダとり』最前線
- 社会は無駄だらけ
- 無駄と資本主義経済
本日も読んで頂いて、誠に有難うございました! 感謝!!