- 本日のお勧め本「心理学プチ専門書」
- ここに注目!!「行動とは何か?行動分析学を学ぶ!」
(1)本日のお勧め本
行動分析学入門 - 杉山 尚子 -
本日は、少し専門書的な本をご紹介したいと思います。
『行動分析学』という心理学の1種ですが、心理学の中では比較的ビジネスにも応用がききやすいだと考えます。
それは、『行動』に着目した心理学であり、人は常に行動が伴うので他の心理学とは少し切り口が違うように感じます。
この行動分析学ですが、今現状は教育面で使用されている事が多いのですが、昨年あたりから石田淳さんが本をだされ、『行動科学マネジメント』という名を用いてビジネスに応用されています。
そんなきっかけもあり、行動分析学に着目するようになって1年ほど経ちますが、まだまだ日本ではあまり知られた存在にはなっていません。
ところが、アメリカでは名だたる大企業がこの心理学をビジネスに応用しているのですから、きっと今年は日本でも更に注目を浴びてくるはずです。
本書は400P弱もあることから事例までは取り上げられず、まずは行動分析学の用語や考え方を知って頂く為に簡潔にまとめてみました。
人の行動を知る上でこれ以上にない適切な行動分析学に触れるきっかけとなって頂ければ嬉しいです^^。
(2)ここに注目!!
- 行動とは何か?行動分析学でいうところの行動と、日常生活で使われている行動という言葉とは少し違う。専門用語としての行動とは、鼻をかいたり、話したり、笑ったり、泣いたり、考えたり、夢を見たり、といったような、死人にはできないことのすべてである。
したがって、神経系のニューロンの興奮も行動だ。 - 『殴られる』というのは行動ではない。『受け身』や『状態』や『非行動(?しない)』は、行動ではない。
- 好子とは、行動の直後に出現すると、その行動の将来の生起頻度を上げる刺激、出来事、条件
- 嫌子とは、行動の直後に消失するとその行動の将来の生起頻度を上げる刺激、出来事、条件
- 行動分析学は他の心理学に比べて正確で役に立つ学問である。
- ある行動が繰り返されるかどうかはその行動の効果次第である。
他の心理学のアプローチと行動分析学のアプローチが違う点は、この基本原理だ。 - 行動的介入とは行動の原理に基づいた行動の修正の手続きを実施することである。
- 行動の問題を扱うときは、常に特定の行動に焦点をあてよ。
- 行動レパートリーとは、あなたが身に付けている行動のすべてである。
- ベースラインとは、行動を実験的介入なしに測定する実験期間のこと。
- 行動を強化するとは、文字とおり行動を強くすることだ。行動を強くする、
すなわち、行動を増やすことだ。 - 随伴性ダイアグラム
直 前 奥さんの笑顔なし
行 動 意味の通ることを言う
直 後 奥さんの笑顔あり
*『直前』とは行動が起こる直前の環境のこと、『直後』とは行動が起こった
直後の環境のこと。 - 行動随伴性とは、行動の後に好子がついてくるという関係のことで、行動分析学で最も大切な概念の1つである。
- 行動随伴性は、『?の行動をしたら、?が起こる』という形で考えれば分かりやすい。
(4)目次
- 好 子
- 好子出現による強化
- 嫌子消失による強化
- 嫌子出現による弱化
- 好子消失による弱化
- 消去と復帰
- 分化強化と分化弱化
- シェイピング
- 強化スケジュール
- 生得性好子と生得性嫌子
- 特殊な確立操作
- 習得性好子と習得性嫌子
- 刺激弁別
- 刺激般化と概念形成
- 模 倣
- 阻止による強化
- 阻止による弱化
- 並立随伴性
- 刺激反応連鎖と反応率随伴性
- レスポンデント条件づけ
- 言語行動
- 強化モドキ
- ルール支配行動の理論
- ペイ・フォー・パフォーマンス
- 道徳と法による行動の制御
- 行動の維持
- 行動の転移
- 研究法
本日も読んで頂いて、誠に有難うございました! 感謝!!