- 本日のお勧め本「キシリトールを生み出したビジネスモデル」
- ここに注目!!「PRの本質を探す!」
(1)本日のお勧め本
99.9%成功するしかけ~キシリトールブームを生み出したすごいビジネスモデル - 藤田 康人 -
本日は、あの『キシリトール』を世に広めた著者の本をご紹介したいと考えます。
なぜ、ここ十数年でこれだけキシリトール商品を耳にするようになったのか?1997年に認可が下りた年のキシリトールガムのシェアは17.3%しかありませんでしたが、2005年には既に80%を超えています。
これはガムだけの統計であり、ほかの製品は含まれていないのです。
その理由は、やはりお菓子メーカ、歯科医、学校、報道等々、自分たちの関係者を巻き込むことにあるようです。
では、『巻き込む』とはどういう事か??
著者の場合は、PRという手法を非常に有効的に使用しています。
例えば、ニュースステーションに20分という特集を組まれた時も、無から番組が欲しい情報をつくっています。
『ないのなら作ってしまえ』という著者の精神が行き届いているのです。
そして、PRをすることで『よさそうに見える』のです。
お客様は『良い製品』だから買うのではなく、『良さそうな製品』だから買うのです。いくら良い製品でもその良さがお客様に伝わらなければ、その製品は埋もれてしまいます。
きっとあなた自身にもこの手法は当てはめることが出来るはずです。
ぜひ、この本からPRとは何かをくみとってみては如何でしょうか?
(2)ここに注目!!
- キシリトールという素晴らしい製品と、若い情熱以外には何もない中でのスタートは、今考えれば無謀とも思えるものでした。しかし、私たちはやるべきことを2つ、はっきりともっていました。
1つ目は、日本でキシリトールを認可させること。
もう1つは、無名のキシリトールを食品メーカーに採用させることです。 - キシリトール入りガムは、キシリトールが食品用途への使用が認められた1997年に日本に初めて登場し、その年のガム全体の17.3%のシェアを獲得しました。それが2005年になると、約80%まで拡大しています。
- フィンランドをはじめとする多くの国々では、歯科医師会がキシリトールの効果を認め、製品パッケージや広告で歯科医師会の推奨マークを付けることを許していました。
- 1997年4月17日。
ついに官報に厚生省の公示が掲載され、日本でのキシリトールの食品添加物としての使用が認められました。 - 認可される前から、ロッテ、明治、グリコ、カネボウ、ワーナー・ランバードといった大手ガムメーカーの5社すべてがキシリトールの採用を決めていました。
- 歯科医の世界でコンセンサスを得る活動と共に、もちろん消費者へのアプローチも続けてきました。例えば、当時人気の高かった『ニュースステーション』にもキシリトール特集をもちかけました。
『もし公立小学校にキシリトールが導入され、その小学校で虫歯が減ったら、すごいニュース だよね』2ヶ月かけて実際に虫歯が減ったというところまでを追いかけました。
そして、他番組では絶対取材をさせないという条件で、20分もの特集を組んでくれました。
これはおそらく、広告換算をすれば数億円の価値があったでしょう。 - PRの本質というのは、第三者やステークホルダーをいかにうまく取り込んで、自然な形で取り上げてもらえるかということに尽きますが、PR会社やメディアの人は、事実が実際にあるかどうかということに、非常にこだわりを持っています。
- 成功したのは過去のことであり、苦はもっと過去のことです。もっと大きくなるためには、苦労した自分を捨てないといけません。
仕掛け人、マーケターとは、まさに永遠に希求するアーティストなのかもしれません。
(3)目 次
- マーケティングのプロとして
- キシリトール現象
- 古いビジネスモデルを超える
- 人生の岐路
- 最強の手段はPRプランニング
- 地獄のような1年
- ブームをつくる
- 藤田流マーケティング
- 『食物せんいプロジェクト』
- 脱・日本型マーケティング
本日も読んで頂いて、誠に有難うございました! 感謝!!