228回 『金メダル4つの指導力』

  • 本日のお勧め本「『北島』に金メダルをもたらした男」
  • ここに注目!!「『まずは、大胆な仮説を立てろ』」
  • 本日の気づき「景気回復になったときへの蓄えも大事」

  • (1)本日のお勧め本

    『見抜く力』~夢を叶えるコーチング~ - 平井伯昌著 -

     
    本日は、アテネ・北京ともに2つの金メダルを日本にもたらした北島選手の
    コーチである著者の本をご紹介したいと思います。
     
    北島選手の実績から言うと、天才という言葉で終わってしまいそうですが、実は平井コーチと北島選手が出会った中学2年生のときは、体が硬く、とくに記録的にズバ抜けているわけでもなかったらしい。
     
    そんな北島選手と他の選手の違いは、『物静かだが、目にものすごく力のある子』というくらいだったと本書中でも語っている。
     
    ただ、著者である平井コーチはこの目力に賭けたのだと思う。
     
    『見抜くのは才能ではなく、たったひとつの人間性である』と述べるとおり、この目の力の奥底に北島選手の人間性を感じ取り、オリンピックという大舞台で諦めない精神的な強さを感じたのではないか。
     
    そんな原石を見抜く力こそがコーチには必要不可欠な能力であり、第一歩なのだということを著者は教えてくれる。
     
    でも、このことは企業の上司と部下の関係にもあてはまるのではないだろうか?
    上司は部下の力を見抜き、その部下にあった指導法を構築できれば部下は自然に伸びるものである。
     
    きっとそんな共通点が、スポーツと企業の間にはあるのである。
     
    そんな企業にとっても必要不可欠な『見抜く力』を、世界一のコーチから学んでみては如何だろうか??


    (2)ここに注目!!

    • コーチとして、私が指導をするときに気をつけているのは、何よりも選手自身の人間性を把握し、本質を見抜くということ。それがいちばんの原点だと考えている。
    • 北京五輪の100メートル平泳ぎ決勝前、私はこれまでの康介の泳ぎと、ダーレオーエン選手の泳ぎを徹底的に分析し、その結果を康介に伝えた。私のレース分析はこうだった。『飛び込みが良くて、スタートが決まるかのがカギだ。最初の50メートルは、ターンのときに、たぶん0.2~3秒は負けている。だけど、ターンで康介が前に出るから、あわてなくていい。最後の5メートルはダーレオーエンのほうが強い。タッチ勝負になるから絶対にあわてないで行け』そうアドバイスしたのだ。
    • 東スイの大先輩である青木先生からは、こんな教えも受けた。
      『コーチとして選手を指導するときには、まず大胆な仮説を立てろ』というものである。
    • 選手がある一定のレベルに達するまで、じっと我慢して待っていたほうがいい。伸びる選手は必ず頭角を現すし、やがてはそれを選手や親などのグループも認めるようになる。そのときになって初めて、認めてやり褒めてやればいいのだ。
    • 泳ぎには、選手の性格が出る。
      ムラ気があったり、諦めが早かったり、気が弱かったりする性格的な部分が、ちゃんと泳ぎに現れてくるのだ。
    • 選手の特性を知る努力もするが、コーチの特性も知ってもらいたい。
      できれば、お互いにわかりやすい人間でありたいというのが本音である。
    • 小さな失敗と成功の積み重ねが、強い人間を育てていくのである。
    • 伸びていくためには、その選手自身が自分の『感性』をどこまで磨いていけるかどうか、そこがポイントになるといえるだろう
    • 地中深くにある石炭を掘り出すのは大変で、手間暇がかかってしまうが、信じられないような大鉱脈を発見できる可能性も秘められている。
      コーチとして選手を見抜く目は、そこで試されているのである。
    • 目は、選手のやる気を見分ける重要な判断基準になるのだ。
    • それぞれの選手に『能力』の差はたしかにあるだろう。だが、本番で力を発揮するのは『集中力』の差ではないか、という気がする。
    • シドニーでは、もう一歩メダルに届かなかったが、周りの人に、『シドニーにいけてよかったけど、すごい苦しかった』と弱音を吐いていたという。その後、2001年になって福岡で開かれた『世界選手権』で金メダルを獲り、その他の大会でも順調に結果が出せるようになったときに、『先生、水泳って楽しいですね』ポロッと言ったのだ。
      集中したその先を突き抜けると、これまでとはまったく別の世界が広がっていることに気づいたのだ。
    • いちばん大切なのは、悪くなったときの『リカバリー能力』なのだ。そのためには、なぜできないのか、ではなく『なぜできたのか』のいいときの反省が必要なのである。
    • 結果をうまくまとめるのではなくて、もっともっと先のことを考えて、結果はあまり良くないかも知れないけれども、その途中の過程を充実させていこうと考えていた。
    • スポーツ選手にとっても、言葉は重要なものである。
      自分の目標や気持ちを言葉で表すことによって、言ったことへの責任が生じるし、決意を新たにすることにも通じる。
    • 康介の場合も、勝つたびに、『チョー気持ちいい!』『何にも言えねえ!』といった『名ゼリフ』が注目される存在になった。それは、彼が自分の言葉で本音を語っているからだろう。みんなが遣っているような手垢のついた言葉や、話し方をしないからだ。
      トップアスリートになればなるほど、自分の言葉が重要になってくるのだ。
    • 東スイの大先輩である青木先生から、
      『信長は同じ成功をしないようにしていた。それには大変な努力が必要なんだぞ』と教えていただいた。同じ失敗を繰り返すなではなく、同じ成功を繰り返すなというのだ。その言葉が、ずっと心に残っていた。
    • あえて新しいものにチェレンジし、いままでの成功パターンをわざと崩していっても、その答えを知っている人は誰もいない。答えは自分でしか出せないのだ。
    • 私が考えるコーチとは、『選手に対して、もっともっと夢を与える存在』なのではないかと思っている。
    • 今後、私自身もコーチのひとりとして、
      『水泳界のレベルアップのために努力すること』
      『新たな世代を育てるために若い選手にチャレンジしていくこと』
      その両方に、いままで以上に労力を傾けなければいけない、と覚悟している。

    (3)本日の気づき

     
    ベリングポイントというコンサルファームでの勉強会に参加してきました。
    意識の高い人が集まり、名古屋やら長野やら大阪やら遠方からこられている方もおり、また大手企業の人事の方も数名いらっしゃいました。
     
    100年に一度の不況と言われていますが、まだ底があるかもしれませんが今の状態から更に加速して悪くなる想像をするよりも、今の状況を冷静に見つめつつ、次の景気回復になったときへの蓄えを今からしておいた方がよい気がしました。
     
    景気とは外部要因であり、自分には到底コントロールできないわけですから自分にいまできることをやり続ける、そんな気持ちになった勉強会でした。
     
    まだまだ、知らないことばかりなので、積極的にこういった勉強会にも参加していきたいです^^。


    (4)目次

    1. 五輪の栄光
    2. 選手から指導者の道へ
    3. 見抜く力
    4. 人を育てる
    5. 水を究める
    6. 夢を叶える

    本日も読んで頂いて、誠に有難うございました! 感謝!!