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浅岡柚美の「磨こう! ヒューマンスキル」 » 誠意を伝える改まった服装
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誠意を伝える改まった服装

友人が東京のあるデパートでお菓子の買い物をした。福岡では売っていない、おしゃれに包装された洋菓子は、東京みやげに最適だ。友人は、男性店員に「これを二つ、あれを一つ…」と注文した。男性店員が丁寧に包装をしている間に女性店員が電卓で計算し、七千いくらかの値段を告げた。男性店員がレジに打ち込みながら計算をしたら九千円を超える金額になっていた。最初が計算間違いだったのか…と友人は、男性店員に言われたとおりの金額を支払った。

雨が降り出しそうだったこともあって、宿泊しているホテルまでタクシーを使った。車の中で友人はお菓子の買い忘れがないか確認していた。「だれだれさんに、これ」「○○さんには、これ」と。そして、やはり計算が間違っていることに気がついた。500円のお菓子4つが1,000円のお菓子として計算されていたのだ。ホテルに着いたとき、雨は本降りになっていた。これからデパートに戻るのは面倒。しかし、明日は福岡に戻る。

レシートで再確認し、お店に電話をかけた。旅行中であるからと差額は送ってもらうつもりだった。電話を終えて友人が言った。接客をした男性店員は、すぐに間違いに気づき、これからホテルにお金を届けに来る、ホテルに着いたら電話をするから携帯電話の番号を教えてほしいと何度も詫びた。「お手数だから送っていただいてかまわない」と友人は言ったが、「ホテルにいらっしゃるのであれば、お持ちいたします」と繰り返したという。丁寧な対応をするのだと見直した。

ところが、なかなか電話が鳴らない。私たちは、バスか電車でやって来ているのね、と話していた。急いでやってくればいいのに…。しばらくたって彼はやって来た。友人だけロビーに降りていった。なぜ、やって来るのが遅かったのか。彼は制服を着替え、スーツを着用、ネクタイを締めて現れた。お詫びのお菓子を持参し、不手際を深く詫びたという。

間違いは犯さないのがいいに決まっている。しかし、一度も間違いを犯さないことはあり得ない。間違いを犯してしまったときに、どうするか。言葉や態度に加えて改まった服装が誠意を代弁することもあるのだ。以前から、この店のファンであったが「いい従業員が働いているし、教育もしっかりしているのね」と、この出来事以来、ますますファンになった。