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キャリアカウンセラーの転職ブログ » vol.4「社会人大学院(MBAコース)を終了して」

vol.4「社会人大学院(MBAコース)を終了して」

一番のメリットは、人的ネットワークが拡がった事。一生を通してつき合える、いい仲間が出来た事でしょう。また、勉強した事が実務に非常に役に立っている事です。

当初この2年間でいい仲間が出来、その人的ネットワークを活かして、仲間何人かと協力して会社でも作れたらいいなという希望はありました。昨年卒業後、終わってみた後の充実感、その後に得られた満足感、成果物としての論文とかなり濃いやりがいのある2年間でした。いい仲間にも恵まれ、同じ様なベクトルを持つ同級生と強い連帯感が生まれました。在学中は、結果より学ぶ姿勢、そのプロセスが大事だと思っていました。確かに大学院で充実した時間を過ごした満足感、達成感、自信も大事ですが、その成功体験やもっと学んだ事を活かせないかと考えました。

しかしながら、日本ではMBAを取ったからといって企業から、それが直ぐに評価につながる訳ではありませんし、それほど評価されないのが現状ともいう話もあります。今、現在社会人大学院が乱立し、質の低下も叫ばれている中、定員割れをしている学校もあると聞きます。また、法科大学院、MOT、アカウンテイングスクール等、学校側もしのぎを削って、これでもかと各種コースの開設の動きがある中、日本のMBAの価値って何?ていうところであろうかとも思います。

現在の日本の社会経済、労働環境の変化を振り返ってみますと、少子高齢化、各業界の統廃合・M&Aの激化による人材の流動化、フリーター、ニートと呼ばれる若者の増加、過重なストレスを抱えるビジネス戦士達、成果主義によるプレッシャー、女性の社会進出における障害といった様々な社会不安に取り囲まれていますよね。だから、皆さんの多くは漠然とした不安を抱えている訳で、そこで社会人大学院のニーズが生まれてきたことも頷けるかと思います。そして、確実に求められていると思われるのが会社に依存しない自律的な人材、MBAホルダー等問題意識、意欲を持った人材ではありますが、そこの受け皿の部分である企業側の環境が未整備であるところに問題もあるのかと考えます。

国内MBAホルダーのキャリア実態の調査によると、国内MBAホルダーの活躍の場の不足。そこには企業側とMBAホルダーとの間にある大きなギャップが浮かび上がってきます。企業側はMBAホルダーがいったい何が出来るのか見えない。せっかく2年間、時間とお金と労力を費やしても、その受け入れる先の企業側で未だその準備が整っていないというのが現状の様です。

日本MBAは設立から年月も浅く、顕著な実績を示すに至ってはいません。転職市場でも実力のほどを評価する事は未だできていません。そういった社会的な報酬システムを変えられるかどうかは、MBAホルダーの今後の活かし方、活かされ方、我々の頑張りにかかっていると考えました。そこで、そういったMBAホルダーの頑張りを支援する団体があってもいいのではないか?という発想に行きついたわけです。

大学院終了後、修士論文のテーマである「日本型成果主義導入の研究」について新潟で学会発表をする機会に恵まれました。MBAホルダーの今後の活かし方、活かされた方についても、企業の今後の人材マネジメント、戦略的人的資源管理として考慮すべき問題かと考えます。賛否両論の多い成果主義ですが、「会社に依存しない自律的な人材の輩出」という観点から、コンピテンシーモデルとしてMBAホルダーが大いに活かされる道もあるのではないかと考えたからです。

また、自分自身がビジョンのない転職を繰り返した反省も含めて、また、その無駄な徒労とも思われた転職が、もしその時、身近に自分のキャリアの相談にのってくれる人がいらしたら、どんなに良かったかを痛感し、次世代の若い方々へのアドバイスが出来たらと思い、2004年には(財)社会経済生産性本部認定のキャリア・コンサルタント資格を取得しました。キャリア・コンサルタントの勉強をしたことで、これからMBA資格の取得を目指す方にも大学院入学以前に卒業後のビジョンを描くお手伝いができればと思っています。

そして、大学との連携のもとに、MBAホルダーと企業をつなげるパイプ役となって、ニーズにあった人材を送り出せる様な好循環のシステムの構築が望まれているのではないかと考えました。そこで、日本MBAの価値向上を目指し、日本MBAホルダーのキャリアを支援すべく、1・2期生の有志数名の方々と共に、2005年2月にNPO法人MBAキャリアデザイン研究所を立ち上げました。